専門情報

「令和7年度税制改正意見書」の公表について

掲載日
2024年06月26日
常務理事 佐藤 敏郎

 日本公認会計士協会は、2024年6月13日に開催されました常務理事会の承認を受けて「令和7年度税制改正意見書」(以下「意見書」という。)を公表いたしましたのでお知らせいたします。

 本意見書は、2023年9月7日付けの諮問事項「令和7年度に係る税制改正に対し意見・要望すべき事項について検討して取りまとめ、提言されたい」に対するもので、第一部「税制の在り方に関する提言」と第二部「令和7年度税制改正に関する個別意見」の二部構成となっております。

 第一部「税制の在り方に関する提言」では、昨今の社会情勢に対し、我が国企業の競争力の強化、働き方の多様化に即した納税環境の整備、経済格差や資産格差の是正の観点から、税制の在り方や方向性を示しています。特に「起業家を多数輩出するための「人」への投資である教育資金の拡充、成長企業の担い手である高度人材の確保、スタートアップの成長促進を後押しする税制を構築すること」を今年度の重点意見として掲げています。

 第二部「令和7年度税制改正に関する個別意見」では、主として我が国経済の構造的問題に関する意見である8項目の「政策意見」と、主として税制の個別規定に関する意見である83項目の「個別税制に関する意見」に分けて意見表明しています。今年度は特に「昨今の急速な経済社会環境変化に伴う税法における金額基準等の見直し」、「中小法人の画定基準を見直すこと」、「取引相場のない株式等の評価について」、「外国子会社合算税制における経済活動基準を、我が国企業の経済活動の多様化に合わせて見直すこと」、「外国子会社合算税制における外国関係会社の所得の合算時期を「外国関係会社の事業年度終了の日から2か月を経過する日を含む事業年度」から、「4か月を経過する日を含む事業年度」とすること」を重点意見として掲げています。

 最後に、本意見書は、関係団体に対し、速やかに提出する予定であることを申し添えます。

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