1.金融庁・企業会計審議会
① 監査上の主要な検討事項(KAM)について
2016年3月に公表された「会計監査の在り方に関する懇談会」提言において、株主等に対する会計監査の内容等に関する情報提供を充実させる観点から検討を進めるべき、とされたことを踏まえ、2016年9月から、関係者(日本経済団体連合会、日本監査役協会、日本証券アナリスト協会、金融庁、日本公認会計士協会)による意見交換を行い、その取りまとめの文書が公表されました。その後、2017年10月17日の企業会計審議会監査部会から監査上の主要な検討事項(Key Audit Matters:KAM)の導入に関して本格的に議論が開始され、2018年7月5日付けで監査基準の改訂に関する意見書が公表されております。
タイトル | 公表日 |
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金融庁「「監査上の主要な検討事項(KAM)」の実務の定着と浸透に向けた取組みについて」 | 2023年6月30日 |
金融庁「監査上の主要な検討事項(KAM)の特徴的な事例と記載のポイント2022」 | 2023年2月17日 |
金融庁「監査上の主要な検討事項(KAM)の特徴的な事例と記載のポイント」 | 2022年3月4日 |
企業会計審議会「監査基準の改訂に関する意見書」 | 2018年7月5日 |
金融庁「「監査報告書の透明化」について」 | 2017年6月26日 |
金融庁「会計監査の在り方に関する懇談会」提言 | 2016年3月8日 |
- ※2017年11月17日開催の企業会計審議会監査部会において、当協会が実施したKAM試行の取りまとめ資料が掲載されています。
② ISA720「その他の記載内容に関連する監査人の責任」について
非財務情報の開示への重要性が高まる中、ISA720「その他の情報に関連する監査人の責任」の「その他の記載内容」に関する監査人の対応や監査報告書の記載事項についての議論が開始され、2020年11月6日付けで監査基準の改訂に関する意⾒書が公表されております。
タイトル | 公表日 |
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企業会計審議会「監査基準の改訂に関する意見書」 | 2020年11月6日 |
2.日本公認会計士協会
日本公認会計士協会では、KAM及びその他の記載内容に関する事項について周知すべく様々な活動を行っております。
当協会の公表物やこれまでに開催したフォーラムにおいて配付した監査報告に関する資料等の一部、会計・監査ジャーナルに寄稿いただいた監査報告に関する記事等を紹介します。
★ワンポイント★ 解説動画「KAMとは?」
① 公表物
報告書
タイトル | 最終改正日 |
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監査基準報告書701「独立監査人の監査報告書における監査上の主要な検討事項の報告」 | 2023年1月12日 |
監査基準報告書720「その他の記載内容に関連する監査人の責任」 | 2023年1月12日 |
実務ガイダンス
タイトル | 最終改正日 |
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監査基準報告書700実務ガイダンス第1号「監査報告書に係るQ&A(実務ガイダンス)」 | 2023年7月28日 |
周知文書
- ※監査基準報告書(序)の公表に伴い、2022年10月に表題等を修正いたしました。
研究文書
タイトル | 公表日 |
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監査基準報告書701研究文書第2号「「監査上の主要な検討事項」の事例分析(2021年4月~2022年3月期)レポート(研究文書)」 | 2022年12月23日 |
監査基準報告書701研究文書第1号「「監査上の主要な検討事項」の早期適用事例分析レポート(研究文書)」 | 2020年10月8日※ |
- ※監査基準報告書(序)の公表に伴い、2022年10月に表題等を修正いたしました。
会長声明・その他
タイトル | 公表日 |
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「KAM強制適用初年度における会員へのアンケート」集計結果 | 2021年10月29日 |
会長声明「「監査基準の改訂に関する意見書」の公表を受けて」 | 2020年11月11日 |
KAM適用に向けてのレター第3弾(被監査会社の開示の準備はできていますか?) | 2020年2月19日 |
KAM適用に向けてのレター第2弾(KAMの草案を作成し、協議しましたか?EDINET草案の作成を考慮していますか?) | 2020年2月7日 |
KAM適用に向けてのレター第1弾(監査計画段階で監査役等とKAM候補についてコミュニケーションを行いましたか?) | 2020年1月23日 |
会長声明「「「監査上の主要な検討事項」の適用に向けて」」 | 2019年7月12日 |
改訂監査基準の概要-監査上の主要な検討事項(KAM)の導入- | 2018年8月更新 |
会長声明「「監査基準の改訂に関する意見書」の公表を受けて」 | 2018年7月20日 |
② 会計・監査ジャーナル記事
- ※『会計・監査ジャーナル』(編集:日本公認会計士協会 発行:第一法規株式会社)無断複製・転載不可
- 「「監査上の主要な検討事項」の適⽤事例セミナー」の開催報告について
- 「「監査上の主要な検討事項」の適用セミナー~「監査上の主要な検討事項」の早期適用事例分析レポート」を踏まえて~」
日本公認会計士協会監査基準委員会 委員長 長塚 弦氏(会計・監査ジャーナル 2021年3月号) - 当日の動画及び資料
- 採録記事(日本経済新聞2017年8月25日朝刊)
- 報告記「グローバル会計・監査フォーラム「監査及び監査法人の透明性の向上と監査品質」」
日本公認会計士協会監査基準委員会委員長 西田 俊之氏(会計・監査ジャーナル 2017年11月号) - KAMの概要‐説明スライド(監査報告書の長文化) 【2018年4月16日更新】
- 参考資料(監査品質の向上のための取組の全体像)
- 参考資料(IAASB_ISA700R_監査報告書文例)
- 報告記「グローバル会計・監査フォーラム「公認会計士監査の変革のとき~品質による競争の時代へ」報告」
日本公認会計士協会主任研究員 関川 正氏、研究員 三原 武俊氏(会計・監査ジャーナル 2017年7月号) - 国際監査・保証基準審議会(IAASB)アーノルド・シルダー議長講演資料説明スライド(英和対照スライド)【2016年8月5日掲載】
- 報告記「国際監査・保証基準審議会(IAASB)Arnold Schilder議長来日シンポジウム報告記」
日本公認会計士協会監査基準委員会委員長(前) 濱上 孝一氏(会計・監査ジャーナル 2016年1月号) - ※『会計・監査ジャーナル』(編集:日本公認会計士協会 発行:第一法規株式会社)無断複製・転載不可
- 「監査上の主要な検討事項」の強制適用初年度(2021年3月期)事例分析レポート」(2021年10月29日)
- Summary of the Case Analysis of the First Year Mandatory Application of KAM (Listed Companies in Japan, Fiscal year ended March 31, 2021)(英語版・一部翻訳)
- ※なお、分析レポートにおける解釈や意見に関する部分は、分析チームの見解であり、本研究委託元である日本公認会計士協会の公式見解ではございません。
- ※なお、2022年及び2023年にも以下が公表されております。
掲載号 | タイトル及び執筆者 |
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2019年5月号 | 「KAM導入に期待すること―監査役等の視点から―」 株式会社小森コーポレーション 常勤監査役 (公社)日本監査役協会会計委員会委員 朝倉 祐治氏 |
2019年5月号 | 「KAM導入に期待すること―機関投資家の視点から―」 一般社団法人スチュワードシップ研究会 代表理事 木村 祐基氏 |
2019年3月号 | 「財務諸表利用者がKAMの導入に期待すること」 SMBC日興証券株式会社 シニアアナリスト/公認会計士 大瀧 晃栄氏 |
2019年3月号 | アカデミック・フォーサイト「監査上の主要な検討事項(KAM)の実態―イギリスの3年間とドイツの最初の適用の分析―」 大東文化大学教授 小松 義明氏 |
2019年2月号 | 「「監査上の主要な検討事項」と企業情報開示」 関西学院大学教授 林 隆敏氏 |
2019年2月号 | 「監査報告書の透明化―KAMの記載以外の見直しとKAMの記載に関する今後の可能性―」 北海道大学大学院教授 吉見 宏氏 |
2019年2月号 | 「監査報告書の透明化―短文式監査報告書と情報提供機能―」 甲南大学共通教育センター教授 伊豫田 隆俊氏 |
2019年1月号 | 「「監査上の主要な検討事項」の開示対象者」 関西大学教授 松本 祥尚氏 |
2019年1月号 | 「監査報告書の利用者は誰か」 青山学院大学大学院教授 町田 祥弘氏 |
2018年10月号 | [座談会]「監査基準の改訂について」―監査上の主要な検討事項を中心に― |
2018年7月号 | 「KAMの有用性―透明化・情報提供・動機づけ・ガバナンス」 筑波大学大学院ビジネス科学研究科教授 弥永 真生氏 |
2017年12月号 | 「監査、及び監査とガバナンスの関係―監査報告書と監査委員会による報告」 英国財務報告評議会(FRC)監査方針担当ディレクター Marek Grabowski氏 |
2016年11月号 | 視点「KAMと監査役等とのコミュニケーション」 筑波大学大学院ビジネス科学研究科教授 弥永 真生氏 |
2016年1月号 | アカデミック・フォーサイト「わが国の公認会計士監査についての再検討―監査報告書のあり方をめぐる議論を中心に―」 甲南大学大学院社会科学研究科 伊豫田 隆俊氏 |
2014年8月号 | アカデミック・フォーサイト「監査報告のパラダイムシフト―監査人からのコミュニケーション向上の必要性―」 関西大学大学院会計研究科教授 松本 祥尚氏 |
2011年2月号 | アカデミック・フォーサイト「標準監査報告書の行方」 関西学院大学教授 林 隆敏氏 |
③ セミナー・イベント
開催時期 | イベント名・関連資料等 |
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2023年3月10日 | CPD研修会「監査基準報告書701研究文書第2号「「監査上の主要な検討事項」の事例分析(2021年4月~2022年3月期)レポート(研究文書)」の解説」 |
2023年3月10日 | CPD研修会「監査基準報告書701研究文書第2号「「監査上の主要な検討事項」の事例分析(2021年4月~2022年3月期)レポート(研究文書)」に関するパネルディスカッション」 |
2022年3月31日 | CPD研修会「日本証券アナリスト協会「証券アナリストに役立つ監査上の主要な検討事項(KAM)の好事例集」に関する投資家と監査人の意見交換」 |
2020年12月1日 | 「監査上の主要な検討事項」の適用事例セミナー~「「監査上の主要な検討事項」の早期適用事例分析レポート」を踏まえて~ (講義内容の一部を動画で公開しております。) |
2019年10月1日~4日 | 日本監査役協会主催第89回監査役全国会議 |
2019年3月8日 | 資本市場関係者との対話シンポジウム~KAM適用に向けた現状と課題 |
2017年7月27日 | グローバル会計・監査フォーラム「監査及び監査法人の透明性の向上と監査品質」 |
2017年3月23日 | グローバル会計・監査フォーラム「公認会計士監査の変革のとき~品質による競争の時代へ~」 |
2015年10月7日 | シンポジウム「監査品質及び透明性の向上に向けて-IAASB議長をお迎えして-」 |
3.委託研究
日本公認会計士協会は、「監査上の主要な検討事項」の2021年3月期における記載事例分析について、青山学院大学大学院 蟹江 章教授と研究委託契約を締結し、同氏により組成された久留米大学 異島 須賀子教授、北海道大学大学院 岡野 泰樹准教授、北海道情報大学 松本 紗矢子准教授、久留米大学 木下 和也教授からなる分析チームにより実施された分析結果を受領いたしました。
4.その他
① 日本証券アナリスト協会
2024年2月13日付けで、日本証券アナリスト協会より「証券アナリストに役立つ監査上の主要な検討事項(KAM)の好事例集 2023」が公表されました。
日本証券アナリスト協会「証券アナリストに役立つ監査上の主要な検討事項 (KAM)の好事例集 2023」の公表について
本事例集は、日本証券アナリスト協会が、証券アナリスト向けに KAM の有用性を周知するために作成したものです。当協会も、本事例集の作成に当たり、2022年4月期から2023年3月期の上場会社で2023年6月30日までに有価証券報告書を提出した会社のKAMを対象とした一次選定作業に協力いたしました。
② KAMの早期適用会社一覧
KAMの早期適用会社一覧(2020年8月31日現在)を以下に掲載します。
KAMの早期適用会社一覧