IFRS財団のモニタリング・ボードと評議員会による共同声明

2011年04月28日

 2011年4月27日、IFRS財団のモニタリング・ボード及び評議員会は、2011年4月1日にロンドンで行われた5回目の合同会議での議論を受けて、財団のガバナンスと戦略のレビューについて、緊密に協働してそれぞれの取り組みを進めることを目指すというコミットメントを再確認した。

 

 両団体は、財団の主要なミッションである、高品質でグローバルに受け入れられる財務報告基準を設定するために、それぞれの役割と責任に基づき共に取り組む。

 モニタリング・ボードは、財団のガバナンスのレビューを行い、一方、評議員会は戦略レビューを担っている。モニタリング・ボードのガバナンス・レビューは、モニタリング・ボード、評議員会及びIASBの構成とそれぞれの責任及び役割に焦点を当てたものである。評議員会の戦略レビューは4つの分野―すなわち、IFRS財団のミッション、ガバナンス、基準設定プロセス及び資金調達―についての一連の提案を行っている。そしてこれには、デュー・プロセス及び基準設定の監視についての実務上の視点も含まれている。これらの相互に関連するレビューは、別個ではあるものの関連はしている、定款上の責任と整合するような形で、別々に行われている。同時に、両プロジェクトが、IFRSの世界中でのグローバルな受入れの増加を反映し、基準設定主体のガバナンスの継続的な促進のための組織化された手段となるような結果にしなければならないという見解を、両団体は強力に共有している。この調子で、両団体は、緊密に協働して改善のためのパッケージを開発し、今年の8月末までにはこれを公表する予定である。

 

 ・モニタリング・ボードは市中協議期間中に受領したコメントを考慮し、数か月以内に、決定事項とその理由を記したフィードバック・ステートメントを公表する。その後、認識されたガバナンスの改善を実行するための行動計画を策定する。

 ・当初の市中協議文書に関して受領したコメントに対応し、財団の評議員会は、本日、戦略レビューの報告書を公表した。戦略レビューの文書はIFRS財団のウェブサイトで閲覧できる。評議員会は、90日のコメント期間中に受領するコメントを歓迎する。この期間の間に、利害関係者による関与を高めるため、評議員会は、円卓会議を香港、ロンドン、東京及びニューヨークで開催することを計画している。協働というコミットメントと整合させるべく、モニタリング・ボードの代表者が円卓会議にオブザーバーとして参加する。評議員会は、モニタリング・ボードのガバナンス・レビューの結果、及び当該プロセスで受領したコメントを考慮して、実行手段に関する報告書を公表することを考えている。

 

IFRS財団のモニタリング・ボード議長である河野正道氏は、ガバナンスと戦略レビューについて、次のように述べた:

 

モニタリング・ボードは、評議員会の戦略レビューと緊密に協働するというコミットメントを再確認する。モニタリング・ボードは、ガバナンス・レビューを実行するための行動計画を策定・公表するが、この計画は、評議員会と歩調を合わせ、ガバナンスを改革するための統合的なパッケージとなることを希望する。

 

IFRS財団の評議員会の共同議長である藤沼亜起氏とロバート・グラウバー氏は、ガバナンスと戦略レビューについて、次のように述べた:

 

IFRS財団の次の10年に備えるために、評議員会は、利害関係者によるレビューを促すように主導した。我々のそれぞれのレビューが一貫したパッケージを提供するような結果となることを確保するため、評議員会は、モニタリング・ボードと強力に協働することを約束する。

 

詳細は、モニタリング・ボード及びIASBのウェブサイトをご参照ください。

モニタリング・ボードのウェブサイト

IASBのウェブサイト

 

IFRS財団の戦略レビューに関するJICPAからのお知らせは下記をご参照ください。

・(2010年11月17日掲載)IFRS財団の戦略レビューへのコメント募集についてのお知らせ

・(2010年11月29日掲載)IFRS財団評議員会は、将来の戦略についてのコメント期限を延長

・(2011年3月1日掲載) IFRS財団評議員会「IFRS財団の次期戦略についての意見募集」に対する意見について

 

 

IFRS財団のモニタリング・ボードの市中協議文書に関するJICPAからのお知らせは、下記をご参照ください。

・(2011年2月9日掲載)IFRS財団のモニタリング・ボードは、ガバナンス改革に関する協議文書を公表

・(2011年4月7日掲載)IFRS財団モニタリング・ボード「IFRS財団のガバナンス改革に関する市中協議文書」に対する意見について

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