2021年11月、国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)の開催期間中に、IFRS財団から、国際会計基準審議会(IASB)と並ぶ新たな組織として、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)を設立することが正式に公表された。これまで、サステナビリティ情報開示については統一的な基準がなく、様々な基準やフレームワークが乱立している状態だった。しかし、近年、サステナビリティ情報が投資意思決定においても考慮されることが増えており、比較可能性等の観点から統一的な基準を求める声が高まってきていたことが背景にある。
本稿は、IFRS財団の動きに焦点を当て、ISSBの組織の概要及び2021年11月に公表されたサステナビリティ開示に関する2つのプロトタイプについて解説する。
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