専門情報

「中小企業向け国際財務報告基準」("IFRS for SMEs")の翻訳完了について(お知らせ)

掲載日
2011年12月20日

日本公認会計士協会

国 際 委 員 会

 

 このたび、下記基準書の翻訳作業が完了いたしましたので、お知らせいたします。翻訳文の入手方法につきましては、下記をご参照ください。なお、正文はあくまでも原文(英文)であることにご留意ください。

 

「中小企業向け国際財務報告基準」 

“International Financial Reporting Standard for Small and Medium-sized Entities (IFRS for SMEs)”

 原文:2009年7月9日、国際会計基準審議会(IASB)公表

[概略]

中小企業向け国際財務報告基準は、IASBが中小企業(SME)のために特別に開発したものであり、国際財務報告基準(完全版IFRS)とは別個の独立した基準である。

 

(1)本基準の適用範囲

本基準は中小企業(SME)が使用するためのものである。中小企業(SME)とは以下のような企業である。

 (a)    公的説明責任を有さず、かつ

 (b)    外部利用者に一般目的財務諸表を公表している。外部利用者の例には、事業経営に関与していない事業主、現在の及び潜在的な債権者、並びに格付機関が含まれる。

(2)本基準の特徴

①    本基準は以下によって開発された。

 (a)    基本的な原則を「フレームワーク」から、また、関連する強制力のあるガイダンスを完全版IFRS(解釈指針を含む)から抽出

 (b)    SMEの財務諸表の利用者のニーズ及び費用対効果の検討に照らして適切な修正を考慮

②    本基準は独立した文書であり、完全版IFRSを参照することを要求されない(唯一、本基準の金融商品に関する2つの章の代わりにIAS第39号を使用するという選択肢のみを含んでいる)。

③    本基準では、次の方法により、完全版IFRSを簡易化している。

 ・    大半のSMEに関連性がないと予想されるトピックを省略

 ・    認識及び測定の原則の簡易化

 ・    開示の削減

(3)本基準の構成

 本基準は第1章から第35章及び用語集で構成され、趣意書、適用ガイダンス、原典対応表、財務諸表の例示、表示及び開示チェックリスト、並びに結論の根拠が付属している。

(4)本基準の日本語訳

 日本公認会計士協会は、企業会計基準委員会(ASBJ)による完全版IFRSの翻訳に基づき、本基準の日本語訳を作成した。当日本語訳は国際財務報告基準財団(IFRS財団)が指名したレビュー委員会により承認されており、IFRS財団の許可の下に公表される。

 

以 上

上記翻訳文の入手方法は以下のとおりです。

[入手方法]

 下記IASBウェブサイトにて閲覧・ダウンロードいただけます※。

※ご利用にはIASBウェブサイトでの会員登録が必要です(無料)。

 原文(英文)及び日本語訳:

  http://www.ifrs.org/IFRS+for+SMEs/IFRS+for+SMEs+and+related+material.htm

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