IASBが概念フレームワークの改訂を完了

2018年05月08日
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 IASBは、2018年3月29日、IFRS基準の基礎となる「概念フレームワーク」の改訂版を公表しました。


 「概念フレームワーク」は、IASBがIFRS基準を開発するにあたって指針とする財務報告の基本概念を示すもので、同様の取引が同じ方法で会計処理されるように基準に一貫性を持たせ、投資家への有用な情報の提供に役立つものです。また、特定の取引に適用するIFRS基準がない場合に企業の会計方針策定の助けとなり、利害関係者が基準をより良く理解するために役立つものです。


 今回の改訂は、測定及び認識の中止、表示及び開示に関する新しいガイダンスの追加だけではなく、資産及び負債の定義の改訂、重要な領域における明確化(財務報告における受託責任、慎重性及び測定の不確実性の役割など)が含まれます。改訂された「概念フレームワーク」は、2004年のプロジェクトの開始当初に作成された内容を大幅に改訂するものではなく、「概念フレームワーク」でまだ取り扱われていない論点、また、対応が必要な明らかな欠点の解消に焦点を当てるものです。


 IASBは、改訂「概念フレームワーク」の使用を直ちに開始する一方、企業は2020年から使用することになります。


 改訂された「概念フレームワーク」の主な特徴は、下記の通りです。

  1. 包括的なフレームワーク

    新しい財務報告に関する概念フレームワークは、IASBがIFRS基準を設定する際に検討が必要な全ての最重要トピックを扱う包括的なフレームワークです。
  2. 財務報告の目的の確認及び受託責任の役割の明確化

    新しい概念フレームワークは、IFRSにおける財務報告の目的が、投資家及びその他関係者がその資源を企業に投資する際に役に立つ財務情報の提供であることを強調しました。また、この目的を達成するための受託責任の果たすべき役割を明確化しました。
  3. 財務業績報告の重要性の強調

    新しい概念フレームワークは、投資家にとって下記両方に関する情報が必要であることを強調し、また財務業績報告についてガイダンスを 提供しています。

     ・ 財務業績:収益・費用

     ・ 財政状態:資産・負債・持分
  4. 資産・負債・収益・費用の報告に関する概念の改善

    新しい概念フレームワークにおける資産及び負債の定義は、企業の権利及び債務に焦点を当てています。新しい概念フレームワークは、 資産・負債・収益・費用に関するどのような情報を報告するかは、何が投資家にとって役立つかに基づき検討されるべきと述べています。
  5. 測定に関するガイダンスの導入

    新しい概念フレームワークは、資産及び負債が取得原価か現在価値で測定するべきかの判断に関するガイダンスを提供しています。それらの判断は、どちらの測定が投資家に有用な情報を提供するかという点に基づくものであるべきと述べられています。
  6. IASBが基準設定の際に役立つものであるが、基準ではない

    新しい概念フレームワークは、IASBがIFRS基準を設定する際に役立つ最新のツールを提供し、基準に根拠を与えるものですが、基準より優先するものではありません。

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