IASBは、2015年12月17日、投資者とその関連会社又は共同支配企業との間の取引に係る会計処理方法の一部を修正する基準の発効日を延期しました。
IASBは、2014年9月、「投資者とその関連会社又は共同支配企業の間での資産の売却又は拠出(IFRS第10号及びIAS第28号の修正)」を公表しています。本修正は、投資者とその関連会社又は共同支配企業の間での資産の売却又は拠出を扱う際の、IFRS第10号「連結財務諸表」とIAS第28号「関連会社及び共同支配企業に対する投資」(2011年)の要求事項の間の認識されている不整合を扱うものでした。本修正により、取引が事業(子会社に置かれているのかどうかを問わず)に関わるものである場合には、利得又は損失の全額が認識され、取引が事業を構成しない資産に関わるものである場合には、当該資産が子会社に置かれている場合であっても、利得又は損失の一部が認識されることになります。
今回の修正では、先の2014年9月の修正における2016年1月1日の発効日を削除し、今後のリサーチ・プロジェクトの結果としてIASBが改訂を行うことがあれば、新たな発効日はその将来の日となる可能性があることを示唆しています。なお、早期適用は引き続き認められます。
IASBが発効日の延期を決定した理由として、さらに広範囲なレビューの計画があります。その結果として、このような取引の会計処理の簡素化、及び関係会社及び共同支配企業に対する会計処理の他の側面の簡素化が生じる可能性があります。
詳細は、IASBのウェブサイトをご参照ください。