100ヶ国以上でのIFRSの使用の責任を有するIASBは、2014年8月22日に、減損移行リソースグループ(ITG)のメンバーを公表した。ITGは、2014年7月に公表されたIFRS第9号「金融商品」の新しい減損規定を適用する際に発生するであろう論点について、利害関係者をサポートする。
ITGの目的は、利害関係者向けフォーラムを実施し、IFRS第9号(2014)により発生するであろう適用上の論点を議論することである。ITGは、自身でガイダンスを発行することはないが、適用の多様性を解決するためのアクションが必要な場合にどのようなアクションが必要か、IASBが判断する際に役立つ情報を提供する。会議にはバーゼル銀行監督委員会を含む規制当局がオブザーバーとして参加する。
IASBは、ITGが年2~3回程度(提出された論点のボリュームと複雑性に応じて)会合することを期待している。最初の会合は2014年第4四半期に予定されており、近日中に詳細を公表する。すべての会合は公開され、議長はIASBメンバーのSue Llyod氏が務める。
利害関係者は、ITGの会合に、潜在的な適用上の論点を提出することができる。IASBスタッフは提出された個々の論点を評価し、ITGの会合での議論の優先順位づけをする。
2014年8月22日時点で公表されているITGのメンバーは以下12名である。日本から、三菱東京UFJ銀行のTetsuo Nanri氏が参画している。オブザーバーは、バーセル銀行監督委員会および証券監督国際機構(IOSCO)の以下3名である。
メンバー |
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Wayne Basford |
BDO |
Partner, IFRS leader Asia Pacific |
Graham Dyer |
Grant Thornton |
Senior Manager, National Professional Standards Group |
Paul Fallon |
Standard Bank Group |
Head of Group Risk Model Development and Model Management |
William Hayward |
Barclays |
Director, Head of Regulatory Risk |
Helen Killoch |
Bank of Montreal |
Vice-President and Chief Accountant |
John McDonnell |
PwC |
Partner in Banking and Capital Markets Group and Global Accounting Consulting Services |
Tetsuo Nanri |
Bank of Tokyo-Mitsubishi |
Manager, Credit Policy & Planning Division |
Hervé Phaure |
Deloitte |
Partner, FSI Risk Advisory |
George Prieksaitis |
Ernst & Young |
Partner, Financial Services Organisation; Leader of the EY Financial Accounting Advisory Services business in Canada |
Jörg Michael Scharpe |
Deutsche Bank |
Group Reporting Director for External Capital and Risk Reporting |
Chris Spall |
KPMG |
Partner, Internal Standards Group, Global IFRS Financial Instruments Leader |
Yu Xiaofel |
Bank of China |
Accounting Manager |
オブザーバー
・ Karen Stothers (Basel Committee on Banking Supervision)
・ Pablo Perez (Basel Committee on Banking Supervision)
・ Ton Meershoek (IOSCO)
メンバーは個人の能力として指名されており、基本的に、組織の代表としてではなく、一個人として意見を述べることが期待されている。会議は基本的にロンドンで開催され、メンバーは無報酬(voluntary)であり、交通費や宿泊費もIASBから支払われない。
詳細はIASBウェブサイトをご参照ください。