国際会計基準審議会(IASB)は、2013年12月11日、年次改善プロジェクトの下で、4つの国際財務報告基準(IFRS)に対する5つの修正案の公開草案を、一般のコメントを募集するために公表しました。本プロジェクトは、IFRSに対する狭い範囲の修正の寄せ集めに効率良く対処するために合理化した過程を提供するものです。
本修正案は、2012年に開始したプロジェクト・サイクルでIASBが議論した論点を反映しています。
本修正は、IASBのデュー・プロセス・ハンドブックに定めた年次改善過程の規準を満たしています。
本修正の提案されている発効日は、2016年1月1日以後開始する事業年度からですが、IASBは早期適用を容認しています。
修正案-公開草案「IFRS年次改善2012年-2014年サイクル」
基準 |
修正案 |
IFRS第5号「売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業」 |
処分方法の変更 以下を示すことでIFRS第5号の修正を提案する。 (a) 資産(又は処分グループ)を分配目的保有から売却目的保有に直接再分類する、又は (b) 資産(又は処分グループ)を売却目的保有から分配目的保有に直接再分類する。 上記の場合、企業は、当該変更を会計処理するためIFRS第5号のガイダンスに従ってはならない(従前の会計処理を継続する)。 資産(又は処分グループ)が直ちに分配可能でないか、分配の可能性が非常に高くないと企業が決定する場合、分配目的保有の会計処理を中止して、IFRS第5号のガイダンスを適用しなければならないことを示すことでIFRS第5号を修正することも提案している。 |
IFRS第7号「金融商品:開示」 |
サービス契約 サービス契約がIFRS第7号の開示要求事項を適用する目的で「継続的関与」であるか否かを決定するため、サービス契約に対するIFRS第7号のガイダンスを適用すべき方法を明確にするガイダンスの追加を提案している。 |
要約期中財務諸表に対する修正IFRS第7号の適用可能性 修正IFRS第7号「開示-金融資産及び金融負債の相殺」の要求する追加開示はすべての期中期間に特に要求されないことを明確にすることを提案している。しかし、追加開示を含めることがIAS第34号「期中財務報告」の要求事項で求められる場合、IAS第34号に従って作成される要約期中財務諸表で当該追加開示を示すことが要求される。 |
|
IAS第19号「従業員給付」 |
割引率:地域市場の問題 退職後給付債務の割引率を見積るために使用する優良社債は、負債と同じ通貨建てで表示されていなければならないことを明確にすることを提案している。 |
IAS第34号「期中財務報告」 |
「期中財務報告書の他の部分の」情報の開示 「期中財務報告書の他の部分の」情報の開示の意味を明確にし、期中財務諸表から当該情報の場所への相互参照を含めることを要求するため、IAS第34号の修正を提案している。 |
詳細は、IASBのウェブサイトをご参照ください。