SME適用グループ(SME Implementation Group: SMEIG)が2012年4月27日に「中小企業向け国際財務報告基準」に関するさらに2つのQ&Aを公表しました。
・Q&A 2012/03 IFRS第9号「金融商品」への復帰(中小企業はIFRS第9号を適用することは禁止されている)
・Q&A 2012/04 子会社の処分時における為替差額累計額のリサイクリング(リサイクリングは禁止されている)
これらの2つの最終のQ&Aは、SMEIGが2011年11月のトピックに関する2つのQ&A案公表(コメント期限は2012年1月)に関して受け取ったインプットを反映しています。
Q&AがIASBによって承認されても、これらは非公式のガイダンスであり、強制的な基準ではありません。
従って、これらはIASBというよりむしろSMEIGの名において公表されたものです。非強制的なQ&Aは、中小企業向けIFRSの利用者が特定の会計上の問題を検討するために役立つことを目的としています。これらは、完全版IFRSを適用するように修正する意図はありません。
中小企業向けIFRSのレビュー
IASBが2009年に中小企業向けIFRSを公表した時、基準の適用後レビューに取り掛かることを確約しました。そのレビューの第一段階は、以下の点に関する中小企業向けIFRSの修正が必要かについてコメント募集を公表することです。
・Q&Aで取り上げた問題を組み込む
・中小企業向けIFRS公表後に承認された新IFRS及び修正IFRSを反映する
・例えば関係者によって提起された適用上の問題のような、その他の識別された問題を取り扱う
IASBは、SMEIGからのインプットと共に、現在コメント募集を開発しています。これは、2012年半ばに意見公募のために公表される予定です。
包括的なレビューの観点から、SMEIGはレビューが完了する前に追加のQ&A案を公表することは期待していません。
レビューに続いて、IASBは大体3年毎に一度、中小企業向けIFRSの修正を考慮することを計画しています。
詳細は、IASBのウェブサイトをご参照ください。