2011年05月30日
米国SECは、2011年5月26日に、IFRSのUS GAAPへの組込み(incorporation)に関するスタッフペーパーを公表しました。
今回のスタッフペーパーは、昨年からのSECによるグローバル会計基準に関する作業計画の進捗報告となりますが、米国はadoptionではなく、米国会計基準への組込み(incorporation)のメカニズムをとることを再確認した上で、5年から7年後には、米国企業はIFRSと米国会計基準に準拠していると主張できるようになるであろうとしています。また、サーベンス・オクスリー法の維持のためにも会計基準設定主体としてのFASBの主権は保ち、財務報告の法制度としての米国会計基準は維持していくとしています。
要旨は下記の通りです。
・ 2011年後半にSECが積極的な意思決定をする後、コンバージェンスが完了した基準はFASBにより米国会計基準として組み入れられる。
・ IASBによる新たな基準の開発について、FASBは他国の会計基準設定主体と同様に積極的な役割を果たす。
・ 向こう5~7年の間に、FASBはコンバージェンスしていない基準や開発されていない基準を、順次内容を検討の上、米国会計基準に組込む。
・将来IASBにより公表される新基準について、FASBは組込むかどうかを決定する。
・ 5~7年の後に、米国の企業は米国会計基準とIFRSの双方に準拠すると言えるようになることを目標とする。
詳細はSECのウェブサイトをご参照ください。