2011年3月にロンドンで開催された評議員会の結論

2011年05月02日

IASBのガバナンスと監視について責任を負うIFRS財団の評議員会は、四半期ごとの会議を2011年3月30日・31日にロンドンで開催しました。評議員会は、2011年4月1日に、IFRS財団のモニタリングと公益のための監視機能を強化することに責任を負う、資本市場の監督当局で構成するIFRS財団のモニタリング・ボードとも会合を持ちました。

 

会議の結論は下記の通りです。

① 新議長候補の調査

 調査は評議員会の指名委員会によって主導されており、国際的なヘッドハンティング会社であるSpencer&Stuart社の支援を受けている。調査プロセスが完了するまでの今後の見込み等の詳細は、近日中に公表される予定である。

 

② 戦略レビュー

 評議員会は、戦略レビューに関する当初の結論の要約を公表し、90日間コメントを募集する。このレビュープロセスは、本年第三四半期に完了させる予定である。

 また、6月に東京、香港、ニューヨーク及びロンドンで円卓会議を開催する予定である(東京は6月7日の予定)。

 

③ 財団の資金調達

 IFRS財団が、2010年度の赤字幅を、予算上の180万ポンドから130万ポンドまで削減できたということに評議員会は留意した。さらにIFRS財団は、細心の注意を払ってコスト管理を行うとともに、長期的な資金調達にさらに積極的に取り組むため、2011年度は収支均衡予算を組んでいる。

 

④ デュープロセスの監視

 デュープロセス監視委員会(委員会)のDavid Sidwell委員長が、IASBの基準設定活動の監視活動の近況について報告を行った。そこでは、委員会が今後、毎月IASBと会合を持つこと、IASBは、主要な基準書についてデュープロセスを遵守したことを、委員会との会合において報告すること、委員会は、会合が行われるごとに結論の要約を公表することなどが報告された。

 

⑤ IASB議長からの報告

 IASBワークプランのアップデートを行った。Tweedie議長は、IASBが収益認識、リース、金融商品、及び保険契約に係る会計基準の開発に重点的に取り組んでいると報告した。

 

⑥ 教育活動の承認

 評議員会は、2012年から2016年までの5年間にわたる教育活動をコーディネートする戦術プランを承認した。このプランでは、IFRSに関するイベントのプログラム(カンファレンスなど)やIFRS及び中小企業向けIFRSの全世界的なアドプションを支援するための教材の開発などについて述べられている。

 

・次回は2011年6月13日から14日にかけてニューヨークで開催され、次々回は2011年10月12日から13日にかけてパリで開催されます。

 

 

詳細はIASBのウェブサイトをご参照ください。

IASBのウェブサイト

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