IASC財団のTrustees(評議員会)は、コメントを募集するために、IASC財団の定款の修正案を公表いたしました。IASC財団の定款は5年毎に見直すことが定められており、本修正案は2010年に発効が予定される定期的な改訂のプロセスの一環です。本修正案は、IASC財団の組織ガバナンスの強化、先進市場国及び新興市場国双方の幅広い利害関係者の参加を向上すること、及び業務運営の改善、を目的としており、要点は以下のとおりとなります。
・ IASBの議題設定プロセスの改善
基準設定に係る議題について、IASBと、Trustees及びSACとの協議関係を改善するための変更を提案。
・ IASBと他の組織とのリエゾン関係の拡大
会計基準設定主体とだけでなく、基準設定プロセスに関心があるその他の公的な組織ともリエゾン関係を拡大することが望ましいということを強調する意図で、定款の文言をより柔軟にすることを提案。
・ デュープロセスの短縮のための手続の設定
例外的な状況においては、デュープロセスを現行の最低30日よりさらに短縮することを認めることを提案。
・ Trusteesのメンバー構成の地理的分布
Trusteesメンバーの要件の地理的分布にアフリカ(1名)及び南米(1名)を追加することを提案。
・ 組織名の変更の提案
IASC FoundationをIFRS Foundationに変更。 IASBをIFRS Boardに変更。
コメント期限は11月30日となっております。
詳細はIASBウェブサイトをご覧ください。
http://www.ifrs.org/Pages/default.aspx
なお、IASC財団は、2008年の世界的な金融危機を契機としてIASBのガバナンス体制の強化が各方面から求められたことを受け、定款の見直しを一部先行で実施し、2009年2月付けで定款が一部改訂されております。それにより、モニタリング・ボードの設置、IASBメンバーの増員、IASBメンバーの選任に地理的条件を導入すること、が新たに定款に定められました。このたび公表された本修正案は、定款のその他の部分の改訂を扱うものです。