【社外役員推奨研修】公認会計士社外役員ネットワーク研修会「頻発する不正・不祥事を踏まえて-社外役員に求められる有事対応の実務と平時からの備え」(10/20)

掲載日
2025年11月25日

 2025年10月20日【社外役員推奨研修】公認会計士社外役員ネットワーク研修会「頻発する不正・不祥事を踏まえて-社外役員に求められる有事対応の実務と平時からの備え」が開催されました。

【講師】
・結城大輔氏
(のぞみ総合法律事務所 パートナー 弁護士(日本・ニューヨーク州) 公認不正検査士)
・公江祐輔氏
(有限責任 あずさ監査法人 常務執行理事、アドバイザリー統轄事業部長、パートナー、公認会計士、証券アナリスト)
・築島繁氏
(KPMG Forensic & Risk Advisory パートナー、公認会計士、公認不正検査士)
・松﨑尚子氏
(KPMG Forensic & Risk Advisory マネージングディレクター)
・林拓矢氏
(有限責任 あずさ監査法人 マネージングディレクター)


【概要】
 不正・不祥事などの「有事」への対応は、全ての社外役員が経験するものではありません。しかしながら、ひとたび有事に遭遇すると、企業全体が緊急事態モードとなって、関係者が増加して多岐にわたる対応が同時並行的に必要となるだけでなく、それらの対応を誤ると、企業のレピュテーションを著しく傷つけ、企業価値を大幅に毀損し、場合によっては経営存続が困難になることもあります。
 本研修会では、不正対応を含む危機管理の経験豊富な専門家から、多くの社外役員にとって初めての経験となるであろう「有事」について、イベントや流れ、効果的な対応方法、社外役員に求められることを具体的な事例も踏まえて解説いただきました。加えて、そもそも重大な経営危機につながる不正・不祥事を起こさないために、平時からできる備えについて考察いただきました。公認会計士であったとしても、社外役員となれば、全ての企業不祥事には当事者として関与することになります。そのような観点からも、不正・不祥事への知見、知識は社外役員として持ち合わせていただきたく、本研修会を開催いたしました。

<当日の主な内容>
〇企業は「有事」にどのような状態になっているか、企業に求められる対応の全体像
〇社外役員が果たすべき役割と責任
〇有事対応におけるポイント
・初動対応
・第三者委員会設置の要否判断
・専門家の選定と報酬
・執行とのコミュニケーション
・ステークホルダー対応、開示
・民事/刑事事件化した場合の対応など
・実効性ある再発防止、平時からの備え

 今回の研修会は事前の反響も高く当日の会場は満席となり、多数の受講者の皆様にお集まりいただきました。講師の方々からは、具体的な事例を交えながら社外役員として知っておくべき不正・不祥事対応の基礎知識に加え、有事に直面した際にも慌てずに対応するためのポイントや平時の心得等について分かりやすく解説いただきました。不正・不祥事の発覚当初は、いわゆる正常性バイアスが働き「もう少し様子をみてみよう」と初動が遅れがちとなること等のリスクについて、留意が必要であること等を教示いただきました。
 またパネルディスカッションでは、社外役員としての客観性や独立性を保ち、忖度のない指摘を行うためにも、経営陣とは日頃からのコミュニケーションを通じて信頼関係を築くことが重要であること等が意見され、社外役員として求められる役割やあるべき姿勢等についても考えさせられる大変貴重な機会となりました。

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