- 掲載日
- 2024年02月08日
2024年1月25日【社外役員推奨研修】公認会計士社外役員ネットワーク研修会「公認会計士社外役員のためのビジネス法務基礎」が開催されました。
後日eラーニング配信を行いますので、ぜひご視聴ください。
【講師】 :植松 勉氏 (弁護士)
【概要】
公認会計士に社外取締役又は社外監査役への就任を依頼する上場企業は増加していますが、公認会計士が社外役員としての役割を果たすには、公認会計士としての専門性を活かすとともに、社外役員としての知識を身につけておく必要があります。
その一環として、社外取締役又は社外監査役に就任されている方及び就任を予定されている方向けにビジネス法務全般を鳥瞰的に理解するための基礎研修会を開催いたしました。
本研修会は、ビジネス法務全般を体系的に理解し、その中でも最近の実務で多くの上場企業で検討されている法務を中心に取り扱い、社外役員就任に当たって必要と考えられる知識を習得していただくことを目的としています。
社外役員の役割の重要性は従来にも増して高まっておりますので、公認会計士社外役員の必須知識として財務報告・開示・内部統制・監査のみならず、「ビジネス法務」に関する基礎的な理解を進めるべく、多くの方にご参加いただきました。
今回の研修では、①ビジネス関係法令の鳥瞰図、②社外役員のリスク管理、③最近のトピックスという3つの構成でビジネス法務を解説していただきました。
まず①では、会社を取り巻くステークホルダーを整理し、会社と各ステークホルダーとの間に関する規律等として、民法、会社法、金融商品取引法、有価証券上場規程、労働法、消費者保護法、独占禁止法、下請法、不正競争防止法、知的財産法、大気汚染防止法などの法令に関するご説明をいただきました。
次に②では、社内社外を問わず、取締役・監査役が対会社との関係で負う任務懈怠責任、対第三者に負う対第三者責任の説明と、参考となる裁判例の解説等をしていただきました。
最後に③では、営業秘密の流出、独占禁止法・下請法違反、2024年に施行される新法・改正法令の概要をご説明いただきました。
なお、研修後半では多くの判例を引用いただき、不祥事が起きた前後に取締役がとった行動や考え方が裁判にいかに影響したのかが分かるように論点解説がなされていますので、いざという時の正しいリーガルマインドに触れる貴重な機会となりました。
本研修の受講者は、ビジネスに関連する法令の概要を知るとともに、社外役員としてリスク管理の観点から注意すべきポイントを理解でき、非常に有益な研修になったのではないかと思います。