企業によるサステナビリティ報告に対する注目が高まる中、米国のトレッドウェイ委員会支援組織委員会(COSO :Committee of Sponsoring Organizations of the Treadway Commission)は、2023年3月、補足的ガイダンス「サステナビリティ報告に係る有効な内部統制(ICSR)の実現:COSOの内部統制の統合的フレームワークによる信頼と自信の確立」(ICSRガイダンス)を公表しました。
COSOは、「内部統制の統合的フレームワーク(ICIF:Internal Control ‒ Integrated Framework)」を2013年に改訂しましたが、その際、内部統制の目的の一つである「財務報告目的」について「報告目的」という形で拡張しています。その背景に記載されているように、改訂後の内部統制の統合的フレームワーク(ICIF-2013)はサステナビリティ報告や非財務報告にも適用可能です。COSOは、ICSRガイダンスをサステナビリティ報告に係る内部統制(ICSR)の構築におけるICIFの適用についてのヒントや助言を提供するものとしています。
本稿では、ICSRガイダンスについて、ICIF-2013との相違点にも触れながら概要を紹介するとともに、その特徴的な点を解説します。
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