2020年08月03日
国際会計士連盟(IFAC)は、2020年7月22日付でG20首脳陣に対し、"IFAC Calls on the G20 to Stay Focused on the Future in the Global COVID-19 Response." と題した提言を公表しました。
本提言では、COVID-19によって起きた挑戦は前例のないものであり、短期的にはパンデミックがまさに全てを包含していることに焦点を当て、同時に、我々は他のグローバルな優先事項を差し置き、これまでの進捗をダメにすることに繋がる、景気回復への緊急ニーズを認めてはならない。我々は変革の時期におり、COVID-19への対応することが全てのための21世紀の機会を認識することが重要であるという、将来に注目し続けていかねばならないことに焦点を当て、以下の行動を起こすことを提言しています。
持続可能性と包括性を加速すべき
- 国連のSDGsを達成させるために持続可能性と包括性への取組への移行を加速すべきである。
- 政府にとっては、多様性や教育へのアクセスを取り込み、持続させる環境を維持する良い機会である。
- ビジネスでは、全てのステークホルダーに対応した統合報告原則を織り込んだ長期的価値創造に焦点を当てた、自社を機能させ、統治するアプローチになる。
- COVID危機は公共部門に大きな支出を求めた。これまでになく、公共部門の透明性と高潔性は政府と納税者の社会的契約がキーとなる。
- IFACはG20に対し、G20自身の反汚職、反マネロン行動原則を示すことを求めてきた。
- 高潔性を支持することは信頼される税システムと健全な公共部門の財務報告にも繋がる。信頼される公的部門の財務報告が透明性と長期的に持続可能な意思決定となり、IFACはG20国が発生主義会計を適用することを求めたい。
- 規制の分断にかかるコストは毎年7,800億ドル(80兆円)であり中小企業には賄えない。我々は資源のムダに耐えられない。
- IFACは、G20国に対し規制の協力と調和が企業の生き残りに必要であり、各国の規制や基準には一貫性が必要であるとしてきた。
- 規制は持続可能な経済をつなぐために中心的役割を果たすので、我々は全てのステークホルダーに対し非財務情報の統合報告原則のグローバルな枠組みを作ることを求めたい。
- 公的部門も民間部門も、グローバルな組織は協力して危機管理を行うことがこれまでにも増して重要になる。次の危機はもうそこにあるのかもしれない。
- 危機の影響は各国同じではない。多国間でビルド・バック・ベターに取り組めば将来の世界は誰にとってもより強靭で豊かなものになるだろう。
- G20リーダーシップは21世紀のグローバルな問題を予想し緩和するために共に働くことにコミットすべきである。
公共部門の透明性と高潔性に注目して欲しい
規制の分断には抵抗すべき
グローバルな協力を再確認する
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