2019年3月27日、国際協力機構（JICA）ベトナム事務所にて、ベトナム政府関係機関の幹部職員を対象とした研修会「我が国における企業価値評価実務の概要とベトナム国営企業の株価評価へのインプリケーション」を日本ベトナム商工会議所及び在ベトナム日本国大使館と共同で実施いたしました。
当該研修会は、日越共同イニシアチブの元に設置されたベトナムの国営企業改革（民営化等）を推進するための諸方策の議論を進めているワーキンググループ４（WG４）からの要請により、専門家として当協会の小島公彦会員を派遣したものです。
日越間の対話においては、特に国営企業株式を売却する際の株式価値評価の方法が適切かどうかについて様々な議論が進められていますが、今回の研修では、企業（株式）価値評価において、より合理的な評価方法の採用がベトナム財務省等において進むよう、評価アプローチと評価法、それぞれの特徴と、合理的・客観的な評価の採用について日本における実務の観点からの講義を行いました。
本研修に併せて、国際委員会会計・監査インフラ整備支援対応専門委員会関係者が会計事務所、日本貿易振興機構（JETRO）のほか、国家証券委員会やハノイ証券取引所なども訪問し、現在のベトナムの経済社会状況や資本市場の発展状況などについての意見交換も実施いたしました。
当協会では、経済活動の基盤を支える会計・監査の専門家として、持続可能で国際的かつ多様性のある国民経済社会の健全な発展に寄与することを目的に、会計・監査インフラ整備支援対応専門委員会を設置し、金融・市場機能の強化を通じた新興国、途上国の持続的経済成長の達成と、その成長から得られる日本経済・企業の一体的成長への貢献を目指して活動を行っています。
今回、ベトナムで実施した研修の概要やベトナムにおける国営企業改革等の状況について意見交換をさせていただく機会を設けますので、ご興味のある会員は国際グループ（kokusai-office@sec.jicpa.or.jp）までご連絡ください。
（国家証券委員会訪問） 左から在ベトナム日本国大使館梶浦書記官、小島会員、ベトナム国家証券委員会市場開発局グエン・クアン・トゥオン次長、小林専門委員長、ベトナム国家証券委員会の皆様
＜参考リンク＞ 日越共同イニシアチブ https://www.vn.emb-japan.go.jp/jp/economic/Joint-Initiative-index.html