2019年04月17日
4月2日付けで英国議会のBEIS(事業・エネルギー・産業戦略)委員会は「監査の将来(The Future of Audit)」という報告書を公表しました。 報告書のポイントといたしましては、以下が挙げられます。
(1)4大監査事務所(Big4)の監査業務と非監査業務を完全に構造的に分割することを目指すべきである。
(2)監査市場における競争の欠如とそれが市場の回復力に与える影響を検討しており、Big4以外の事務所がステップアップすることを可能にする、マーケットの制限とパイロットベースでの共同監査を推奨する。
(3)重大な不正の検出は引き続き優先事項でなければならない。
(4)段階的な発見事項(graduated findings)を開示するように監査をシフトするよう推奨している。
(5)Carillion社の監査の失敗から、英国の配当制度の強化等について規制当局(FRC)に行動を求めている。
(6)FRCの改革に関する提言(Kingman Report)と、それらを実行するという政府の意向を歓迎する。FRCに代わって、権限の増大を図り監査・報告・ガバナンス庁(Audit, Reporting and Governance Authority)を導入することを歓迎する。
なお、英国議会BEIS委員会のプレスリリース原文、報告書は以下から入手可能です。
英国議会BEIS委員会のプレスリリースリンク: