【IFAC】モニタリング・グループのコンサルテーションに対する回答の客観的分析 を踏まえた今後の展望の公表について

2018年05月31日

国際会計士連盟(IFAC)は、有力なグローバル法律事務所であるGibson Dunnに委託した、モニタリング・グループが公表したコンサルテーション・ペーパー「公益のための国際的な監査関連基準設定審議会のガバナンスと監視の強化」に対する回答の分析結果をウェブサイトで公表するとともに、今後の展望について述べました。その概要は以下のとおりです。

 

世界中の多数の利害関係者からの回答

  • ・幅広い地域の投資家、基準設定主体、政府監査機関、規制当局、研究者、個人、会計事務所及び会計職業専門家団体から179件の回答が寄せられた。
  • ・いかなるコンサルテーションにおいても、すべての回答者からの意見を考慮しなければならない。注目すべきことは、回答者の41パーセントを占める74の会計職業専門家団体が、意見を提出するほどに強い思いを抱いたことである。とりわけ、この分析において会計職業専門家団体からの回答を除外したとしても、この報告の全体にわたる主要な結論は変わらないという点に注目すべきである。

 

Gibson Dunnによる分析によって浮き彫りになった主要な結論

  • ・回答者は概ね、現在の基準設定プロセスに大きな懸案事項があるというコンサルテーション・ペーパーの前提に批判的で、ガバナンスの変更について評価するための公益に関する枠組みが公表及び合意されていないことに懸念を示した。
  • ・回答者は概ね、コンサルテーション・ペーパーで提案された広範なガバナンスの変更に関して懐疑的な見方を示した。
  • ・回答者は、コンサルテーション・ペーパーで提案された運営の変更のうち一部を強く支持した。

 

IFACの見解

提案された広範なガバナンスの変更を適切に評価するには、公益に関する枠組みに対する幅広い支持と合意が必要である。

  • ・いかなる変更も公益にかなったものでなければならないことについては事実上全員の合意があったものの、公益に関する枠組みがコンサルテーションのために公表されていないことに相当な批判がある。
  • ・利害関係者によって合意される公益に関する枠組みには、基準設定審議会及びその監視機関の双方が参加するマルチステークホルダー構成の仕組みが含まれるべきであり、またその下、主たる利害関係者が、統合されたひとつのパッケージとしてすべての重要な提案を評価し、合意することが可能となるような包括的な体制が備えられるべきである。

 

世界的に大きな影響を及ぼし得る提案の合意が得られるかは、提案の利点のみならずそのプロセスに左右される。新たなマルチステークホルダーによる取組が必要である。

  • ・今後のプロセスは、ひとつのマルチステークホルダー・グループが主たる利害関係者すべてを広範で開かれた協調的な対話に参加させ、そのマルチステークホルダー・グループの下で進めるべきである。
  • ・公益に関する枠組みの一部を明らかに形成するマルチステークホルダーの要素だけでなく、地域及び利害関係者の間に存在する意見の相違からも、このグループの必要性が高められている。 ・この取組なくして世界的な合意と国際的な受容は考えにくい。

 

変更と移行は大混乱と大きなリスクをもたらす恐れがある。

  • ・いかなる手続も、国際監査・保証基準審議会(IAASB)及び国際会計士倫理基準審議会(IESBA)の基準の幅広い採用、その基準の一般に認められた高い品質、両審議会の現行の作業計画を危険にさらしてはならない。
  • ・この懸念は、基準設定プロセスが、複雑な会計基準の変更の影響及び急速に変化する技術並びに監査環境に時宜を得た対処をすべきこの時に特に意味を持っている。
  • ・回答者は概ね、現行の基準設定プロセスに重大な問題はないという見解で一致しているため、いかなる変更の提案も、費用と便益に基づいて正当性が示され、かつ幅広い国際的な支持を受けなければならない。
  • ・プロセスを進めるマルチステークホルダー・グループの組成は、混乱とリスクを緩和するだろう。

 

運営プロセスの改善手続は、速やかに取ることができ、速やかに取られるべきである。

  • ・運営の変更の一部に対しては強い支持がある。
  • ・IFACは、独立した基準設定審議会の活動を支援する責任を非常に真剣に受け止めている。
  • ・IFACは、IAASB及びIESBAの幹部及び他の利害関係者とともに、特定の運営領域を見直し、公益に資するべく両審議会の運営の効果と効率の改善に向けて合意可能な手続を再検討している。

 

IFACは、基準設定プロセスの改善のために、すべての利害関係者と積極的に対話をしていくつもりである。その方針は、コンサルテーションへの回答に建設的に対処するもので、以下のことを踏まえている。

  • ・プロセスの第一歩として合意される必要がある、公益に関する枠組みに基づく。
  • ・ひとつのマルチステークホルダー・グループの下で検討される。
  • ・混乱とリスクを最小化するように設計される。
  • ・合意された運営の改善に注力する。

 

IFACはこれらの見解に対する利害関係者からの意見を歓迎する。

 

 

 

詳細については下記のリンクをご参照ください。

原文(IFACの見解等): https://www.ifac.org/publications-resources/ifac-perspective-way-forward-after-considering-objective-analysis-monitoring

原文(Gibson Dunnによる報告書): https://www.ifac.org/publications-resources/reactions-monitoring-group-consultation-paper-regarding-international-audit

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