2016年08月04日
2016年7月20日、国際会計士連盟(IFAC)は、イングランド・ウェールズ勅許会計士協会(ICAEW)と共同で、国際的な金融規制の動向とその未来に関する討論会を実施しました。討論会には、世界各国の公的機関や企業から50人を越える有識者が参加し、世界的な金融危機から10年が経過した現在、特定の社会的目的に沿った調和の取れた規制や、その規制の影響評価の実施など、規制の有効性や目的適合性を測るための措置が必要であるとの認識が示されました。IFACのCEOであるFayez Choudhury氏は「引き続き規制の状況を評価し、目的に合致した制度が確立されるべきである」と述べています。
また、問題の解決には、より強固なコーポレート・ガバナンス(企業統治)やトップダウンによる組織内での倫理観の浸透が重要であると強調しています。特に、中小企業に対する行き過ぎた規制を避けつつ、関係者間のより活発な意見交換が行われるべきと指摘しています。
原文は以下をご参照ください。
【参考】
2015年12月に香港で開催された同様の討論会では、より一貫した金融規制のための10原則が示されています。また、IFACは、金融規制の現況を調査し、その影響やコストを分析したディスカッションペーパー「危機から信頼へ:良き規制の役割 From Crisis to Confidence: The Role of Good Regulation」を公表しています。