専門情報

倫理規則実務ガイダンス第3号「監査人の独立性チェックリスト(実務ガイダンス)」及び同第4号「監査法人監査における監査人の独立性チェックリスト(実務ガイダンス)」の公表(倫理委員会研究報告第1号及び同第2号の改正)について

掲載日
2023年04月13日
号数
3,4号
常務理事 西田 俊之

 日本公認会計士協会(倫理委員会)では、倫理委員会研究報告第1号「監査人の独立性チェックリスト」及び同第2号「監査法人監査における監査人の独立性チェックリスト」を改正し、倫理規則実務ガイダンス第3号「監査人の独立性チェックリスト(実務ガイダンス)」及び倫理規則実務ガイダンス第4号「監査法人監査における監査人の独立性チェックリスト(実務ガイダンス)」として公表しましたので、お知らせします。

 今回の改正は、2022年7月25日開催の定期総会において倫理規則が全面的に改正されたこと等を踏まえ、チェックリストについても次のとおり見直しを行ったものです。


1.実務ガイダンスの位置付け

 倫理規則関連の公表物は、今後公表されるものについて、「監査基準報告書(序)「監査基準報告書及び関連する公表物の体系及び用語」」(2023年1月12日最終改正)等における公表物の整理に倣うこととし、本公表物は「実務ガイダンス」に分類することとします。本実務ガイダンスは、「会員の業務に関する公表物の取扱いに関する細則」第2条第1項第4号の研究報告に該当し、会則第48条に基づく会員が遵守すべき基準等には該当しません。

2.主な改正内容

 主な改正内容は、次のとおりです。

  • (1) 倫理規則実務ガイダンス第3号「監査人の独立性チェックリスト(実務ガイダンス)」
    • 法令編
      • 2022年の公認会計士法改正及びそれに伴う施行令、施行規則等の改正を踏まえたチェック項目の見直しを行いました。
      • その他、参照条文番号等の修正を行いました。
    • 倫理規則編
    • 2022年7月25日の倫理規則の改正を踏まえ、以下のようにチェック項目の全面的な見直しを行いました。
      • 対応する改正倫理規則のセクションを明記し、該当セクションの順番に並び替えました。
      • 「阻害要因の重要性」の列を「セーフガードの適用不可」列に改め、当欄に「●」印が記載されている項目が「該当あり」となる場合、倫理規則の要求事項に反していると考えられるという観点から、各規定における「●」印の有無についても見直しを行いました。
      • 「対象」列を新設し、各チェック項目が、監査業務の依頼人が「全ての監査業務の依頼人」、「社会的影響度の高い事業体である監査業務の依頼人」又は「社会的影響度の高い事業体ではない監査業務の依頼人」のいずれに該当する場合のチェック項目であるのかを明示しました。
      • 改正倫理規則のパート3及びパート4を対象としてチェック項目の見直しを行いました。(セクション800を除く。)
        • 改正倫理規則パート3及びパート4の全てのセクションについて、各セクションの「はじめに」に該当する規定をチェック項目に含め、倫理規則の適用指針と併せて確認した上で、概念的枠組みの適用を行う必要がある旨を注意喚起しました。
        • 改正倫理規則のパート3の規定については、改正前のチェックリストに掲載されているチェック項目に関する要求事項を中心にチェック項目を設けました。
        • 改正倫理規則のパート4の規定については、全ての要求事項及び阻害要因の生じる状況を具体的に説明した適用指針を、チェック項目として設けました(R410.33項を除く。)。
  • (2) 倫理規則実務ガイダンス第4号「監査法人監査における監査人の独立性チェックリスト(実務ガイダンス)」
    • 2022年の公認会計士法改正及びそれに伴う施行令、施行規則等の改正を踏まえたチェック項目の見直しを行いました。
    • その他、参照条文番号等の修正を行いました。

3.留意事項

  • 本実務ガイダンスは、2022年の改正事項を含めた公認会計士法等の法令及び2022年7月25日に改正された倫理規則の各規定を適用するに当たって利用されるものです。改正法令及び改正倫理規則の各規定の適用日を確認の上で、ご利用ください。
  • 本実務ガイダンスをご利用いただくに当たっては、法令及び改正倫理規則の規定も確認してください。
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