専門情報

倫理規則実務ガイダンス「倫理規則に関するQ&A」(非保証業務以外の項目)の仮公表及び「公開草案に対するコメントの概要及び対応」の公表について

掲載日
2022年09月20日
常務理事 西田 俊之

 日本公認会計士協会(倫理委員会)では、2022年7月25日開催の定期総会において承認された改正倫理規則の適用上の留意点や具体的な適用方法の例示を実務上の参考として示すために、「倫理規則実務ガイダンス「倫理規則に関するQ&A」(非保証業務以外の項目)」を取りまとめましたので、仮公表をいたします。

 本実務ガイダンスは、改正倫理規則の規定のうち、非保証業務以外に関する項目を対象とするものであり、別途公開草案を公表している「倫理規則実務ガイダンス「倫理規則に関するQ&A」(非保証業務等に関する項目)」の確定を待ち、2022年12月頃に一体として確定版を公表する予定ですが、会員の皆様に対して改正倫理規則に係る会計事務所等の体制整備のための適時な情報提供を行う観点から、このたび、仮公表を行うものです。

 取りまとめに当たっては、2022年5月2日から7月4日まで草案を公開し、広く意見を求めました。公開草案に寄せられた主なコメントの概要とその対応も併せて公表いたします。

 本実務ガイダンスの概要は、次のとおりです。


 

1.実務ガイダンスの位置付け

 ・ 倫理規則関連の公表物は、今後公表されるものについて、「監査基準委員会報告書(序)「監査基準委員会報告書の体系及び用語」(2022年7月21日最終改正)」等における監査等業務公表物の整理に倣うこととし、本公表物は「実務ガイダンス」に分類することとします。

 ・ 本実務ガイダンスの公表に伴い、現行の「職業倫理に関する解釈指針」は廃止することを予定しています。また、「職業倫理に関する解釈指針」は会則第48条に基づく会員が遵守すべき基準等に該当していましたが、本実務ガイダンスはこれに該当しません。倫理規則の適用上の留意点や具体的な適用方法の例示を実務上の参考として示すものです。


 

2.実務ガイダンスの内容

 本実務ガイダンスでは、倫理規則の内容のうち、守秘義務、職業的専門家としての行動、利益相反、贈答及び接待を含む勧誘、違法行為への対応、独立性に対する概念的枠組みの適用、報酬、監査業務の依頼人への就職、担当者の長期関与とローテーション並びに用語集に関するQ&Aを取り扱います。各Q&Aの設定経緯は、次のいずれかに該当します。

 ・ 「職業倫理に関する解釈指針」から引き継いだもの

 ・ 国際会計士倫理基準審議会(The International Ethics Standards Board for Accountants :IESBA)公表の「報酬」に関するスタッフQ&A文書のうち、我が国においても有用と認められることからQ&Aとして追加するもの

 ・ 日本独自にガイダンスを示すことが適切と考えてQ&Aを追加するもの


 

3.今後の予定

 ・ 本実務ガイダンスは、本年7月の定期総会で承認された改正倫理規則の内容を基に作成しています。本実務ガイダンスをご覧いただくに当たっては、改正倫理規則も適宜ご参照ください。

 ・ 本実務ガイダンスの確定版については、上述のとおり、別途公開草案を公表している「倫理規則実務ガイダンス「倫理規則に関するQ&A」(非保証業務等に関する項目)」の確定を待ち、一体として公表する予定であり、2022年12月頃の公表を予定しています。

 ・ 本実務ガイダンス内で参照している「監査基準委員会報告書」や「品質管理基準委員会報告書」などの報告書等については、今後名称変更が予定されていることから、当該名称変更を反映した上で確定版を公表する予定です。

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