「銀行等監査特別委員会報告第4号「銀行等金融機関の資産の自己査定並びに貸倒償却及び貸倒引当金の監査に関する実務指針」の改正について」及び「公開草案に対するコメントの概要及び対応」の公表について
- 掲載日
- 2020年03月27日
- 号数
- 第4号
日本公認会計士協会(業種別委員会)では、2020年3月17日に開催された常務理事会の承認を受けて、「銀行等監査特別委員会報告第4号「銀行等金融機関の資産の自己査定並びに貸倒償却及び貸倒引当金の監査に関する実務指針」の改正について」を公表いたしましたので、お知らせします。
今回の改正は、2019年12月18日に、金融庁から「検査マニュアル廃止後の融資に関する検査・監督の考え方と進め方」(以下「ディスカッション・ペーパー」という。)が公表されるとともに、金融検査マニュアルが廃止されたことを受けて、所要の見直しを行ったものです。
ディスカッション・ペーパーでは、金融機関の経営戦略や融資方針の多様化や貸出先のビジネスの多様化・複雑化に伴い、金融機関の信用リスク要因も多様化しており、各金融機関は、現行の会計基準に従って自らの融資方針や債務者の実態等を踏まえ、認識している信用リスクを的確に引当に反映するための見積りを行うという基本的な考え方が示されております。貸倒見積高の算定は会計上の見積りに該当し、経営者の判断によって行われるものであり、監査人は、経営者と十分なコミュニケーションを図った上で、経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価することが求められている点について、改めてご留意いただくようお願いいたします。
本実務指針の見直し及び検討に当たっては、2020年2月3日から3月4日までの間、草案を公開し、広く意見を求めました。公開草案に寄せられた主なコメントの概要とその対応も併せて公表いたしますので、ご参照ください。
また、金融庁では、ディスカッション・ペーパーの公表と合わせて、融資に関する検査・監督についての相談受付窓口を設置しました。
当該窓口に寄せられた相談事項は、金融庁、日本銀行及び当協会において内容を議論し、検討結果を相談者に対し共有するほか、相談者からの了承が得られた場合には、金融庁のウェブサイトに公表されます。
これを受けて、当協会においても、会員マイページに本件に係る質問窓口を設置いたしました。本質問窓口において、金融検査マニュアルの廃止への対応に関連する質問を受け付け、寄せられた質問事項について金融庁との間で検討することを予定しております。本質問窓口では、個別具体的な案件の処理についての回答はいたしませんが、会員の監査実務に資する内容と判断された質問事項については、質問者からの了承を得て、一般化した上で、金融庁側に寄せられた相談事項と併せてQ&A形式で取りまとめ、当協会のウェブサイトに公表することを予定しております。
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