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業種別委員会研究資料第1号「我が国の銀行等金融機関の会計実務を踏まえた信用損失の会計処理に関する研究資料」の公表について

掲載日
2018年06月29日
号数
1号
常務理事 小倉 加奈子

 日本公認会計士協会(業種別委員会)では、2018年6月13日に開催されました常務理事会の承認を受けて、業種別委員会研究資料第1号「我が国の銀行等金融機関の会計実務を踏まえた信用損失の会計処理に関する研究資料」を2018年6月29日付けで公表いたしましたのでお知らせします。

 2008年の世界的な金融危機を受け、金融監督当局は財務報告に関する問題へ対処するため、国際会計基準審議会及び米国財務会計基準審議会に対して、より将来的な情報を利用する予想信用損失モデルを検討することを提案した結果、それぞれの基準設定主体において信用損失に係る会計基準の改正がなされました。

 我が国では、企業会計基準委員会において、今後、IFRS第9号「金融商品」の内容を踏まえた企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」(以下「金融商品会計基準」という。)の改正に着手するか否かを判断することとし、2018年夏を目途に意見募集文書を公表することとされております。

 当協会(業種別委員会)では、上記の意見募集をはじめ、今後、金融商品会計基準の検討を議論する際に、関係者が現状を理解した上で議論に臨めるよう、我が国における会計基準及び実務上の取扱いとIFRS及び米国基準における取扱いの違いが理解できるよう比較調査を行い、様々な関係者と意見交換を行ってきました。

 現時点での結論を取りまとめたものではありませんが、これまでの調査・研究の成果及び当協会の考え方を公表することは意義のあることと考え、研究資料として公表することといたしました。したがって、本研究資料は、実務上の指針として位置付けられるものではなく、実務を拘束するものでもありません。

 本研究資料が、今後の金融商品会計基準を検討する上での一助となるとともに、より活発な議論が展開されることを期待いたします。

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