IASBは、2014年9月16日、子会社、共同支配企業及び関連会社に対する投資が、活発な市場における相場価格を有する場合の公正価値での測定に関する公開草案を公表した。
この公開草案は、IFRS第10号「連結財務諸表」、IFRS第12号「他の企業への関与の開示」、IAS第27号「個別財務諸表」、IAS第28号「関連会社及び共同支配企業に対する投資」及びIAS第36号「資産の減損」の修正を提案しており、寄せられた下記の質問に対応することを目的としている。
① 子会社、共同支配企業及び関連会社に対する投資の会計単位、およびそれらの投資が活発な市場における相場価格を有する場合(相場価格のある投資)の公正価値測定
② 資金生成単位(CGUs)が、相場価格のある企業に対応する場合(相場価格のあるCGUs)における処分コスト控除後の公正価値に基づくCGUsの回収可能価額の測定
修正案は、企業が相場価格のある投資及び相場価格のあるCGUsの公正価値を、企業が保有するその投資を構成する個々の金融商品の相場価格(P)及び保有数量(Q)に基づいて(P×Q)で測定することを明確にしている。
公開草案には、IFRS第13号「公正価値測定」の48項における例外の適用に関して寄せられた質問を明確にするため、IFRS第13号の設例を修正する提案も含まれている。その設例は、市場リスクが概ね同等でかつその公正価値測定が公正価値ヒエラルキーのレベル1に区分される金融資産と金融負債のグループから生じる市場リスクに対する、企業の正味エクスポージャーに基づく公正価値測定の事例を説明している。
詳細はIASBウェブサイトをご参照ください。