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流動化目的の債権の適正評価について

掲載日
1998年10月28日
副会長 奥山 章雄
 政府・与党金融再生トータルプラン推進協議会が平成10年7月にまとめた金融再生トータルプランでは、不良債権等の流通市場の整備が具体的施策として取り上げられ、とりわけ、民間銀行等が抱える不良債権等の早期の適正な価格での売却の促進が掲げられた。
 このような状況の中で、日本公認会計士協会は、不良債権等の流動化に対応した債権の適正評価手続の実務的指針を作成する要請を受けた。不良債権等の売却 価値の適正評価に関する指針を取りまとめることは、売買価格の客観性、透明性を高め、不良債権等の流動化の促進を図る上で意義があるため、「流動化目的の 債権の適正評価に関するプロジェクトチーム」を設置し検討を行った。この結果、平成10年9月8日の理事会にて会長への一任を経て承認されることとなり、 その後、関係当局との協議、細部の修正を経て、このたび公表することとした。
 本報告書は、その目的で述べられているとおり、二つの目的をもっている。すなわち、一つは、銀行等金融機関が不良債権等の売却、証券化等の流動化を行う にあたり貸出金等債権の売買価値の適正価値の評価に関する実務上の指針を提供することであり、もう一つは、適正価値の評価を担保するために実施する手続 (いわゆるデュー・ディリジェンス手続)に関する実務上の指針を提供するものである。
 本報告書は、売手又は買手が本報告書に述べられた評価方法に従って売買価値を評価し、それを基礎として実際の売買価格が両者の交渉により決定されること を念頭に作成されている。キャッシュ・フローの見積もり、割引率の選択、担保権行使のシナリオの設定、適正価値を担保する手続の選択等に関して、いずれも 売手と買手の合意がなければ、本報告書の適用は難しいことに留意する必要がある。また、独立した第三者間で合意する実際の売買価格は、適正評価方法によっ て算出された売買価値と異なることが有り得ることにも留意することが必要である。
 なお、本報告書は、関係当局及び日本不動産鑑定協会の基本的了解を得た上で公表するものであることを申し添える。
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