社会福祉法人審査基準等に係る通知の改正に伴う外部監査の解釈について
- 掲載日
- 2002年11月06日
この「社会福祉法人審査基準」の中の「第3 法人の組織運営」、「5 法人の組織運営に関する情報開示等」、「(1)」及び「社会福祉法人指導監査要綱」の中の「Ⅰ 組織運営」、「4 監事・監査」、「6」において、
- 『財産状況等の監査に関しては、法人運営の透明性の確保の観点から、公認会計士、税理士等による外部監査の活用を積極的に行うことが適当であること。
- 特に、資産額が100億円以上若しくは負債額が50億円以上又は収支決算額が10億円以上の法人については、その事業規模等に鑑み、2年に1回程度の外部監査の活用を行うことが望ましいものであること。これらに該当しない法人についても、5年に1回程度の外部監査の活用を行うなど法人運営の透明性の確保のための取組を行うことが望ましいものであること。』
と、改正されております。
これを受けて、今後、公認会計士が行う外部監査への期待が増すものと思料されますが、この通知における公認会計士等による「財産状況等の監査」には、財務書類の監査(計算書類の監査)のみならず、財務書類以外の調査・指導等も含まれていることに留意ください。
また、今般の通知は、公認会計士法に違反する外部監査を認めたものではないことを踏まえた上で発出されたものであり、「財産状況等の監査」のうち「財務書類の監査(計算書類の監査)」は、公認会計士法(*参照)の規定に基づき、公認会計士又は監査法人のみが実施可能であることに留意ください。
なお、今後早急に検討が必要と思われる次の事項について、当協会において速やかに検討し、研究報告等の公表を予定しております。
- 外部監査の対象となる財産状況等の内容
- 外部監査の結果報告書の記載内容及び公表の要否
- 外部監査の受入れの継続性に関する検討
- 法人規模判定基準の具体的解釈
- その他外部監査において留意すべき事項
最後に、以上の記載内容につきましては、関係方面との意見調整を踏まえたものであることを申し添えます。
* 公認会計士法第2条第1項
「公認会計士は、他人の求めに応じ報酬を得て、財務書類の監査又は証明をすることを業とする。」
公認会計士法第47条の2
「公認会計士又は監査法人でない者は、法律に定のある場合を除く外、他人の求めに応じ報酬を得て第二条第一項に規定する業務を営んではならない。」