専門情報

「継続企業の前提に関する監査人の検討」

掲載日
2002年07月29日
号数
22号
常務理事 友永 道子
監査基準委員会から答申のありました「監査基準委員会報告書第22号(中間報告)「継続企業の前提に関する監査人の検討」」が、去る7月29日の理事会で承認され、公表されましたのでお知らせいたします。この答申は、平成13年9月5日付けの会長からの諮問「継続企業の前提に関する検討の実務指針を検討されたい。」に対するものであります。
 この答申の取りまとめに当たっては、平成14年4月19日付けで草案を公開(意見提出期限:平成14年6月14日)し、広く意見を求めております。
 ご承知のとおり、改訂監査基準では、監査人に対し、継続企業の前提に関する検討、すなわち継続企業の前提に重要な疑義を抱かせる事象や状況の有無、合理的な期間について経営者が行った評価、当該事象等を解消あるいは大幅に改善させるための経営者の対応及び経営計画について検討することなどを求めています。本報告書は、この改訂監査基準を受けて取りまとめられた監査人による継続企業の前提に関する検討の実務指針であります。
 本報告書では、第4項「継続企業の前提に重要な疑義を抱かせる事象又は状況」において、経営者及び監査人の検討対象となる、継続企業の前提に重要な疑義を抱かせる事象又は状況の項目を例示しておりますが、これはあくまでも検討する対象の例示であり、これが直ちに注記事項となる訳ではないことにご留意ください。
 監査基準委員会では、今後、開示に係る関係府令が公布され、また、現在、当協会の監査委員会で検討が進められている継続企業の前提に関する開示の扱い等が公表され、具体的な開示事項等が明らかにされた段階で、必要に応じ本報告書の第4項その他関係箇所の見直しを行うこととしております。
 本報告書は、平成15年3月1日以後終了する事業年度に係る監査及び平成15年9月1日以後終了する中間会計期間に係る中間監査から適用することとしております。
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