<起業><会社役員>柴田千尋さん(監査役専門転職エージェント サニーキャリア合同会社代表社員、上場会社社外役員)

Q公認会計士試験合格後の略歴を教えてください

 2006年に監査法人トーマツの横浜事務所に入所し、4年間勤めた後、アメリカで英語とファイナンスを学びました。その後、外資系生命保険会社で内部監査に7年、コンプライアンス業務に2年従事しました。子どもを3人出産後、「上場バイオベンチャーの常勤監査役に興味はないか」とトーマツ上司からお声がけいただき、監査役に就任しました。現在は、上場会社2社の非常勤監査役を務めつつ、監査役専門の転職エージェントを経営しております。

Q現在のお仕事で直接的にやりがいを感じたときのことを教えてください

 上場会社が常勤監査役を急に募集しなければならず、大変お困りでした。私が尊敬する70代の方にお声がけしたところ、「70代に入ると常勤の仕事がなく、ぜひやってみたい」とのことでした。おつなぎしたところ、お互い大変喜んでくださいました。監査役になられた後も「70代でも会社や社会に貢献できて嬉しい」とお言葉をいただきました。

Q仕事を行う上で心がけていることを教えてください

 転職エージェントとしては、会社様も候補者様も様々なニーズがあるので、ニーズからずれないように気を付けております。初めて監査役に挑戦する候補者様には、監査役の責任の重さをお伝えし、十分な覚悟があるかを確認させていただいております。

 社外役員としては、会社ごとに状況が違うため、意見を押し付けないことを最も心がけております。

Q趣味でやっていることがありましたら教えてください

 1年ほど前から和太鼓を習っています。また子供を夫と義母に預けて、海外旅行に行っております。2023年はアルゼンチン、2020年はウユニ塩湖、2017年はアイスランドに行きました。海外で1人になることで家族の有難さを改めて認識しております。

Q育児との両立で悩んでいる人へのメッセージをお願いします

 育児との両立はとても大変だと思います。ただ会社や職種によっては負担がかなり減る場合もあるので、現職に固執せず幅広くキャリアを考えてほしいと思います。普段キャリア相談に乗っている立場としては、(3年以上連続など)仕事を長く休むことはマイナスになることもあるので、転職等で負担を減らして細々とでも続けることをお勧めしたいです。

Q公認会計士試験志望者へのメッセージをお願いします

 公認会計士試験は難易度が高く、勉強は大変だと思います。資格を取った後も引き続き勉強は必要ですが、監査法人だけではなく、役員・コンサルティング・独立など幅広い可能性があり、勉強投資に見合うメリットがあると思います。ぜひ資格を取った後をイメージして頑張ってください!

Q女性会計士へのメッセージをお願いします

 公認会計士として様々な活躍場所があることをぜひ忘れないでほしいと思います。子育てや介護で両立が難しくなったとしても、他社に転職したり、独立したり、様々なオプションがあります。監査法人だけで「両立できない」と考え、資格を放棄した女性の先輩や同期もいましたが、キャリアや両立に迷ったときは会計士仲間に相談したりして、自分に合った活躍場所を探してみてください。

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