<監査法人>梅木典子さん(PwCあらた有限責任監査法人勤務)

Q現在の仕事内容について教えてください

 大手監査法人のパートナーとして、監査・アドバイザリー業務のほか、ここ数年は組織のマネジメント業務に多く携わっています。具体的には、所属部門の人事責任者、ダイバーシティ推進リーダー、執行側を監視するガバナンスの委員を務めています。また、日本公認会計士協会の常務理事として会計教育を社会に広める活動を推進しています。

Q仕事を行う上で心がけていることを教えてください

 誠実かつ公平であることを心がけて仕事をしています。自分と異なる意見を持つ相手に対して、オープンなマインドでまずは受けとめる、その上で自分の考えを伝えるように気を付けています。なかなか難しいのですが、インクルーシブなリーダーになることを目指しています。

Qキャリアビジョンを教えてください。また、キャリアを実現するための課題があれば教えてください

 人生100年時代といわれる今、生涯現役で仕事を続けていきたいと思っています。特に教育・女性・社会貢献の3つのキーワードを軸に活動したいと考えています。そのためには、変化に対応できる柔軟な考え方を身に着けること、生涯にわたって学び続けること、様々な分野の人達とネットワークを持ち、視野を広げて進化し続けていくことが重要と考えています。

Q仕事以外で大事にしていることはありますか (学び、社会貢献etc.)

 東日本大震災で被災した岩手県の復興支援活動を約10年にわたって実施しています。公認会計士としての実務経験や会計知識が、被災した事業主の支援に活かせることは沢山あります。このほか、居住している地域のコミュニティ活動に参加し、年間行事のお手伝いや監査役の仕事を担当しています。個人として、社会や地域コミュニティーに貢献できるように自分にできることを広げていくことを大事にしています。

Q育児との両立で悩んでいる人へのメッセージをお願いします

 自分一人で抱え込まないで、周囲の人に相談してみてください。身近な家族、職場の上司や同僚など、きっと手を差し伸べてくれるはずです。自分にしかできないことを優先する、なんでも完璧にこなそうとせずにその時々にできることを精一杯やっていると自分が思えたらそれで充分です。時々自分のことをほめてあげて下さい。

Q公認会計士を目指した経緯を教えてください

 将来、ずっと働き続けられるように資格が欲しいと子供の頃からずっと思っていました。高校生の時に、知り合いから公認会計士という資格を知り、なんとなく会計が面白そうだったのと、お金をたくさん稼げると聞いたので公認会計士を目指そうと決めました(笑)もう一度人生をやり直せるとしても、やはり公認会計士を選びますね。

Q女性会計士へのメッセージをお願いします

 子供2人を育てながら私が現在まで仕事を続けることが出来たのは、公認会計士であったからだと思います。人生は長く様々なライフイベントがありますが、しなやかにキャリア構築していくには公認会計士としての専門性と業務経験は知的な武器と言えます。自分に限界を作らずに、自分らしい人生を歩んでいってください。

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