原夏代さん(有限責任監査法人トーマツ勤務)

Q公認会計士試験合格後の略歴を教えてください

 1995年監査法人トーマツ(現有限責任監査法人トーマツ)東京事務所に入所しました。大手外資系金融機関の監査の他、USSOXの導入など各種監査関連業務に従事した後、品質管理本部でマニュアルの開発、経営企画本部でトップマネジメントと共に規制対応、グローバル対応などに従事しました。その後、デロイト トーマツ合同会社及び有限責任監査法人トーマツのボード議長室長、デロイト トーマツ グループのD&I(ダイバーシティ&インクルージョン)リーダーを務め、現在はデロイト アジアパシフィック監査保証業務タレントリーダーをしています。

Q現在の仕事内容について教えてください

 アジアパシフィック地域の日本を含むデロイトの8つの国・地域が参画しているデロイト アジア パシフィックの監査保証業務のタレントリーダーをしています。監査保証業務の他のエグゼクティブメンバー、各国・地域のタレントリーダー、そして、デロイト グローバルの監査保証業務のタレントリーダーたちと連携しながら、デロイトの監査保証業務に従事するプロフェッショナルの人材戦略を推進しています。

Q仕事を行う上で心がけていることを教えてください

 どのような仕事であってもプロフェッショナルの姿勢で臨みベストを尽くすこと、いくつになっても変化を恐れずに新しいことにチャレンジし続けることを心がけています。 そして、周囲への感謝の気持ちを忘れずに、その思いをきちんと言葉にして伝えるように意識しています。

Q趣味でやっていることがありましたら教えてください

 趣味とは少し違うかもしれませんが、2017年からほぼ毎日、25分のオンライン英会話のレッスンを続けています。お気に入りの先生たちとは友人のように親しくなり、コロナ禍で貴重な日々のコミュニケーションの機会となっています。

Q座右の銘は何ですか

 これまでの人生で重要な決断をするときは、自分の心や直感に従ってきました。 “Have the courage to follow your heart and intuition. They somehow already know what you truly want to become.” (自分の心や直感に従う勇気をもってください。心や直感は、自分が本当は何になりたいのかすでに知っています。) というスティーブ・ジョブスの言葉に出会い、まさに私の思っていることだと感銘を受け、以来この言葉を座右の銘にしています。

Q育児との両立で悩んでいる人へのメッセージをお願いします

 昨年、一人娘が大学を卒業し社会人になりました。これまで、もう仕事を続けられない・・と思ったことが何度かありました。しかし、その度にいろいろな方に支えていただきキャリアを続けることができました。こどもはいつか巣立ちますが、皆さんの人生は続きます。また、これからは人生100年時代です。一人で頑張りすぎずに、他人を頼ってどのような形でもよいのでご自身のためにキャリアを続けてください。

Q公認会計士を目指した経緯を教えてください

 銀行の総合職として社会人生活をスタートしました。入行3年目のロンドン研修が人生の大きなターニングポイントとなり、「手に職をつけて」キャリアもプライベートも両立できる人生を歩みたいと考え、退職してゼロから公認会計士を目指すことにしました。

Q公認会計士試験志望者へのメッセージをお願いします

 銀行を退職してゼロから公認会計士を目指すことは当時の私にとっては大きな決断でした。しかし、あのとき思い切って決断したことで、結婚・出産後も子育てと仕事を両立しながらプロフェッショナルとしての誇りをもって監査法人で様々な経験をしながらこれまでキャリアを歩み続けることができました。 「手に職(=専門性)」があると人生の選択肢が広がります。ぜひ、多くの女性に公認会計士を目指していただきたいです。

Q女性会計士へのメッセージをお願いします

 女性会計士の皆さんが様々な場所で活躍し続け、次世代に多様なキャリアパスとロールモデルを提示することが、日本の女性活躍推進につながります。 いまのこどもたちが公認会計士を目指すころには、ジェンダーに関係なくプライベートとキャリアを両立できることが当たり前と思えるような社会にしたいですね。

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