
近年、中小監査事務所による監査法人の交代案件が急増し、また、IPO監査についても中小監査事務所が受け皿となる事例が増えており、上場会社の監査の担い手としての役割がますます大きくなっています。その一方で、個々の中小監査事務所を知ることが出来る機会もまだまだ少なく、また"中小監査事務所"といってもその規模や特色も様々です。
2025年4月に座談会を開催し、「監査事務所選びのポイント」「中小監査事務所の特長」「現在の担当している業務」「ワークライフバランスの取組」「今後のキャリアビジョン」等について語っていただきました。
本ウェブサイトでは、座談会の一部をご紹介いたします。
座談会全文は、2025年6月発行の中小監査事務所就職ガイドブックに収録されております。
Qご自身が監査事務所を選んだ際に重視したポイント、現在の監査事務所を選んだ理由についてお聞かせください。

また、弊法人ではワークライフバランスの充実を重視しており、自分の時間を十分に確保することができます。趣味など自由に使える時間があり、また、フットサルや釣り等クラブ活動も充実しており、余暇の時間も楽しめます。
(アーク有限責任監査法人 梅原 安通史)
Q所属する中小監査法人のワークライフバランスの取組についてお聞かせください。

その結果、平均残業時間は月13時間程度と業界平均よりも少なく、新人に関してはほぼ残業が発生しません。また、有給休暇も自由に取得できるため、プライベートの時間を大切にしながら働くことができます。こうした環境が整っているからこそ、一人ひとりが監査の仕事に集中し、楽しみながら成長できると思っています。
(史彩監査法人 木村 有志)
Q中小監査事務所の特長や魅力についてお聞かせください。

また、興味のある業種を伝えた方は、希望通りのアサインを組んでもらっていたため、希望が叶いやすい環境である点も非常に魅力的だと思います。最後に成長の早さについてですが、「今後、自分は先輩のようになれるのだろうか」と不安になるほど、先輩が活躍されています。就職活動の際に、成長の早さを中小監査事務所の魅力として聞く機会が多かったのですが、実際に入社してみて先輩の姿を見ているとより実感することができます。
(Forvis Mazars Japan有限責任監査法人 日下 莉那)
Q現在の担当されている業務と仕事のやりがいについてお聞かせください。

(ESネクスト有限責任監査法人 三森 令士)
Q公認会計士として今後どのようなキャリアビジョンを描いていますか。

(Mooreみらい監査法人 林 優志)
Q最後に、これから公認会計士を目指す皆さんや、就職先を検討している受験生の皆さんに一言メッセージをお願いします。
受験勉強は正直とてもきつかったですが、勉強を始める決意をした過去の自分を褒めてあげたいと思いますし、合格したことにより自分に自信を持てるようになりました。就職活動を通して、本当に色々な選択肢がある魅力的な職業だと感じました。私は最初、大手監査法人に入所するつもりで、就職活動を行っておりましたが、最終的には、中小監査事務所に決めました。大手監査法人での勤務経験があるパートナーやマネージャーの方、中小監査事務所の成長スピードの速さを体現されている先輩などのお話を聞くことができる機会を有効活用すると、結果的に大手監査法人に決めたとしても、より実のある就職活動ができると思います。せっかくの就活生の立場を存分に使うことをお勧めします!(Forvis Mazars Japan有限責任監査法人 日下 莉那)
後悔することのないよう就職活動に精一杯取り組んでください。そのため、同じ法人のイベントや説明会に参加するのではなく、様々な法人のイベントに参加して、法人ごとに比較することをお勧めします。周りの知り合いの話や、自分が直接肌で感じたことを比較し、ぜひ自分に合う法人を探してみてください。皆様の成功を心より応援しています。
(アーク有限責任監査法人 梅原 安通史)
働きはじめてまず驚いたことは、受験時代に学んだ知識を業務では当たり前のように使用することです。受験勉強のなかでつらい時期も多々あると思いますが、各論点について熟考し、理解を深めた経験は、間違いなく働き始めてからのご自身の支えになると思います。体調に気を付けて受験勉強頑張ってください。
(Mooreみらい監査法人 林 優志)
公認会計士の仕事は、責任が大きい分やりがいも大きい仕事です。自分が関わった案件でクライアントの問題解決に貢献できることは、何物にも代えがたい充実感を感じます。就職先を選ぶ際に重視する点は人それぞれだと思いますが、大切なのは、自分の将来のビジョンに合った法人を選ぶことです。現場経験を早く積みたい、チームでの成長を重視したいなど、ぜひ自分の目指すキャリアに合った環境を選んでください。自分に合っ た法人で、確かな成長を実現し、信頼される公認会計士として活躍できるように一緒に頑張っていきましょう。
(史彩監査法人 木村 有志)
公認会計士を志したこと、自身のキャリアプランを見据えて所属する法人を選択したことで、自身の将来の可能性を大きく広げられる環境に身を置けています。中小監査事務所に所属し、専門性を追求すること=大手監査法人を選択しないことは、可能性を狭めることでなく、むしろ、若いうちから自分の強みを確立することで、通常では難しいキャリアを切り拓くチャンスが広がります。 人生は一度きりです。恐れずに挑戦し、自らの 可能性を最大限に伸ばしていってください。
(ESネクスト有限責任監査法人 三森 令士)
座談会を終えて
日本公認会計士協会
中小監査事務所基盤強化専門委員会
人材採用育成WG委員 木村 ゆりか

また、監査法人、コンサルティング、税務等規模の大小を含めれば、数えきれないほどの就職先がある中、皆さんが中小監査事務所での勤務経験を選んだ理由は様々です。ワークライフバランスの充実、成長の速さ、経験できる仕事の多様性など、監査の専門性を磨きつつ、プラスαを求める方には、非常に魅力ある職場であると感じます。
就職活動は限られた時期しかできませんので、出来るだけ多くの法人の就職イベントに参加いただき、中小監査事務所の門戸も是非たたいてみてください。今回の座談会に参加した先輩がきっと事務所の魅力を優しく教えてくれます。