専門情報

「上場会社等の監査を行う監査事務所の適格性の確認のためのガイドライン」の改正

掲載日
2026年08月06日
品質管理委員会委員長(副会長) 小倉 加奈子

 日本公認会計士協会(品質管理委員会)は、上場会社等監査人名簿への登録を受けようとする者又は登録上場会社等監査人(以下これら二つを総称して「上場会社等の監査を行う監査事務所」といいます。)が、上場会社等の財務書類に係る監査証明業務を公正かつ的確に遂行するに足りる体制(公認会計士法第34条の34の6第1項各号及び同法第34条の34の14並びに公認会計士法施行規則第87条各号及び第93条から第96条まで)を備えているかどうかを確認する目的から、上場会社等の監査を行う監査事務所の品質管理システムの整備及び運用の状況を、品質管理レビューを通じて確認(以下、このような確認プロセスを「適格性の確認」という。)しています。

 当該適格性の確認に当たり、当協会は、その着眼点及び判断基準を示すための具体的なガイドラインとして「上場会社等の監査を行う監査事務所の適格性の確認のためのガイドライン」を策定し、2023年6月29日に公表しました。

 上場会社等の監査を行う監査事務所にあっては、このガイドラインを利用することにより、ガイドラインに記載する状況に該当していないかどうか、自ら評価(セルフアセスメント)を行い、不備が確認された場合には、自主的な改善策を直ちに立案し、実行することが 期待されます。

 なお、このガイドラインに掲げる着眼点及び判断基準は、上場会社等の監査を行う監査事務所に対して品質管理レビューを実施するに当たり、不備事項となる可能性が高く、また、その不備の水準について論点となり得る事項の集積となります。このため、本ガイドラインは、法令や当協会の実務指針等における要求事項を網羅するものではありません。

 また、判断基準において示されている不備の程度は、あくまでも一つの目安となります。このため、【重要な不備事項】とされる状況も、監査事務所の状況によりその不備の程度が重大であると捉えられる場合には、【極めて重要な不備事項】として判断することもある点にご留意ください。

 このたび、2026年8月6日に開催された常務理事会を経て、ガイドラインについて改正を行いました。

 今回の改正の主なポイントは、次のとおりです。

  • (1) 「監査業務編」を新設して、収益認識に関する不正リスクの識別及び評価並びに対応手続等の事項に関する着眼点及び判断基準を新設しました。
  • (2) 「監査事務所編」に関して、運用状況に関する事項を含め、着眼点及び判断基準を新設又は変更しました。
  • (3)  監査ファイルの最終的な整理後の改ざん防止策に関し、紙面を原本としている場合に関する判断基準を変更しました。

 なお、ガイドラインの改正に当たっては、2026年6月15日から7月3日までの間、会員及び準会員向けに草案を公開し意見を求めました。公開草案に寄せられた主なコメントの概要とその対応も併せて公表いたしますので、ご参照ください。

以  上

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