国際会計士倫理基準審議会（The International Ethics Standards Board for Accountants：IESBA）は、2024年１月29日に、次の２つの公開草案を公表しました。
- サステナビリティ保証業務に関する国際倫理基準（国際独立性基準を含む。）及びサステナビリティ報告・保証業務に関連するその他のIESBA倫理規程の改訂
- 外部の専門家の作業の利用
（原題：Exposure Draft: Proposed International Ethics Standards for Sustainability Assurance (including International Independence Standards)(IESSA)and Other Revisions to the Code Relating to Sustainability Assurance and Reporting）
（原題：Exposure Draft: Using the Work of an External Expert）
これらの公開草案は、一貫した倫理的アプローチを適用することで、全てのサステナビリティ情報に対する信頼性を高めることを目的としています。
IESBAは、職業会計士だけでなく、サステナビリティに関する全ての業務実施者、規制当局、投資家など、サステナビリティに関するコミュニティ全体からのコメントを歓迎しています。
サステナビリティに関するIESBA倫理規程改訂の公開草案では、サステナビリティ報告に関わる職業会計士だけでなく、職業的背景に関わらず、全てのサステナビリティ保証業務の実施者が利用できる、期待される行動及び倫理規定の明確な枠組みが提案されています。これらの基準は、グリーンウォッシングを緩和し、サステナビリティ情報の質を高めることにより、サステナビリティ報告及び保証業務に対する社会的及び組織的信頼を高めることを目的としています。
外部の専門家の作業の利用に関する公開草案では、職業会計士又はサステナビリティ保証業務の実施者が、外部の専門家の作業を目的に沿って利用するために、当該専門家が必要な力量、能力及び客観性を有しているかどうかを評価する際の指針となる倫理的枠組みが提案されています。また、外部の専門家の作業を利用する際に、IESBA倫理規程における概念的枠組みの適用の一助となる規定も含まれています。
各公開草案のコメント募集期限は、以下のとおりです。
- サステナビリティ：2024年５月10日（金）
- 外部の専門家の作業の利用：2024年４月30日（火）
詳細はIESBAウェブサイトをご参照ください。IESBAのサステナビリティ関連の最新情報は、今後も随時更新される予定です。
なお、IESBAテクニカルアドバイザーの山田雅弘氏による本公開草案の紹介動画（日本語）も掲載されておりますので、併せてご覧ください。