会長ご挨拶

日本公認会計士協会 会長 茂木哲也日本公認会計士協会会長 茂木哲也

 平素より当協会の会務にご理解とご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。

 現在、資本市場を取り巻く環境は、大きく変化しています。
 「金融商品取引法等の一部を改正する法律」が2023年11月に成立し、四半期報告書が四半期決算短信に一本化されることとなりました。
 金融商品取引法に基づく四半期報告制度は2008年4月から16年にわたり実施されてきたものであり、このたびの改正は、我が国の資本市場における企業情報開示に大きな変化をもたらすものであります。
 当協会では、関係各所との連携を今後も継続し、投資家に必要な情報が提供され、また 制度の円滑な移行に資するための対応に鋭意取り組んで参ります。

 また、サステナビリティ情報の開示・保証に関する議論も進展しています。我が国では、2023年6月に最終化した国際基準(ISSB基準)を踏まえ、日本における具体的なサステナビリティ開示基準の開発が進んでいます。加えて、当該情報に対する保証の在り方について、法改正を視野に入れた検討が金融審議会のもとに新規に設置されたワーキンググループにおいて始まりました。
 社会が期待するサステナビリティ情報の開示・保証の仕組み作り、またその運用に向けて、これまで公認会計士が培ってきた知見・能力を生かし、公共の利益に貢献する立場から積極的に取り組み、資本市場の信頼性確保にさらに尽力して参ります。

 社会全体が急速に変化するなかで、「信頼」の重要性はこれまで以上に高まり、私たち公認会計士に対する期待も高まっていると感じています。
 当協会のタグライン「信頼の力を未来へ」には、私たちに寄せていただいている信頼を生かし、社会に新たな信頼を創ることで、より良い未来に貢献するという、私たちの思いを込めています。10年先、20年先も、私たち公認会計士が、社会環境等の変化に対応し、安心で活力に満ちた豊かな未来の創造に貢献する存在であり続けられるよう、精進して参ります。  

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