日本公認会計士協会会長 南 成人
謹んで新年のお慶びを申し上げます。
平素より弊会の活動に格別のご理解とご支援を賜り、心より感謝申し上げます。
変化をチャンスに
2026年を迎え、私たちはAIやデジタル技術の進展、国際秩序の変化、持続可能な社会への流れなど、大きな時代の転換点に立っています。こうした変化は企業や社会に大きな変革をもたらしますが、私はこれらを脅威ではなく未来を切り拓くチャンスだと捉えています。私が会長に就任して掲げたビジョン「信頼を創り、次世代が輝く社会へ」には、公認会計士が社会の信頼の基盤を築き、その上に若い世代が夢と誇りを持って活躍できる未来を創るという強い思いを込めています。このビジョンを実現するため、協会は本年も重点課題に全力で取り組んでまいります。
監査の信頼性・魅力の向上
特に、監査は公認会計士業務の根幹であり、資本市場の信頼性確保に不可欠です。監査が企業価値や社会の信頼確保に貢献していることを実感でき、誇りを持てるよう、制度改革と業務効率化に向けた環境づくりを進めます。また、上場会社の監査の担い手として中小監査事務所の役割は重要性を増しており、中小監査事務所のIT・AI活用や情報開示を支援し、経営基盤の強化と品質向上をリードしていきます。
社会課題解決への貢献
2026年通常国会にてサステナビリティ情報の開示・保証の制度化を見据えた金融商品取引法の改正が予定されています。監査で培った知見を活かし、公認会計士が保証業務の中核を担えるよう、制度設計・能力開発・品質確保に取り組んでまいります。さらに、税務、コンサルティング、社外役員、中小企業支援など幅広い分野で社会課題解決に貢献する会員を力強く支援していきます。
挑戦を力に変える一年に
本年の干支は「丙午(ひのえうま)」です。これは、情熱と行動力を象徴し、「挑戦を恐れず、力強く前進する」という意味が込められています。これは、ダーウィンの「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるわけでもない。唯一生き残ることが出来るのは、変化できる者である。」という名言に通ずるものです。2026年の干支は、変革を重ねながら新たな発展の段階へ進む一年にふさわしい象徴です。
公認会計士業界も新しい潮流に対応しながら、信頼を創り、価値を高めていく必要があります。変化を脅威ではなく、挑戦と成長の機会として捉え、疾走感をもって取り組む一年にしていきたいと思います。
2026年が、公認会計士の価値がさらに高まり、「信頼を創り、次世代が輝く社会へ」の一歩となることを心から願っています。