5. 綱紀審査制度

 綱紀審査会は、監査・規律審査会の処分提案に基づき協会会長から審査要請があった会員及び準会員(以下「関係会員」という。)について、処分提案書に記載された法令等違反事実を審査し、その処分内容等を決定し、これを関係会員に申し渡します。綱紀審査会は委員7名で構成されており、委員のうち2名は会員外の学識経験を有する者となります。

 綱紀審査会から懲戒の処分内容を申し渡された関係会員は、綱紀審査会の審査結果に影響を及ぼす手続違反等がある場合に、適正手続等審査会に審査申立てをすることができます。その場合に適正手続等審査会は、当該申立てについて審査を行い、綱紀審査会への事案の差戻又は審査申立てを棄却します。適正手続等審査会は委員5名で構成されており、委員のうち3名は会員外の学識経験を有する者となります。

 綱紀審査会の審査結果について関係会員から審査申立てがなされなかった場合、又は適正手続等審査会において審査申立てが棄却された場合には、協会会長は会則に基づく懲戒処分を行います。

 また、これら綱紀審査会及び適正手続等審査会の活動は、有識者により構成される自主規制モニター会議に運営状況の報告がなされ、モニタリングされています。

(1)綱紀審査の制度

「監査・規律審査制度及び綱紀審査制度」と「自主規制モニター会議」の関係は、次の図のとおりです。

(2)懲戒処分制度について

 日本公認会計士協会(以下「協会」という。)が行う懲戒処分は,会計プロフェッションの自主規制団体としての責務を果たすために実施する制裁であり,これによって団体としての規律を維持するとともに会員にさらなる社会的な使命の自覚を促し,会員が職業的専門家として公正かつ誠実に職責を果たすことによって公共の利益に資するよう導くことを目的として実施しております。

 協会が会員及び準会員に対して科す懲戒処分は、「戒告」「会員権停止」「除名」「退会勧告」及び「行政処分請求」の5種類です。

  • ※1会員権の停止は、監査業務を始めとした公認会計士の業務を制限するものではありません。なお、会員権(会則によって会員及び準会員に与えられた権利)とは、総会に出席して表決する権利・役員の選挙権及び被選挙権・会長に意見具申し又は建言する権利・本会の会議に出席する権利を指します。
  • ※2退会勧告は、当該会員又は準会員が退会するまでの間、会員権停止の懲戒処分も併科されます。なお、退会勧告の事由となった事実が会費納付義務違反、CPE履修義務違反、変更登録義務違反である場合において、当該事実の改善が図られたことが確認されたときは、協会会長は、退会勧告の効力をその確認された時までとすることができます。

 協会会長が懲戒処分をしたときは、その旨を会報、会員専用ウェブサイト及び本会の事務所内に公示します。なお、上場会社監査事務所が懲戒処分を受けたときは、その名簿に記載がなされ、一定期間開示されます。

 懲戒処分の種別及び内容が「会員権停止6か月以上であり、かつ、行政処分請求が付加されている場合」、「退会勧告である場合」等や、「審査事案に対する社会的関心、審査事案の社会的影響等を考慮し、本会及び公認会計士制度に対する社会の信頼を確保するために必要と認めた場合」には、協会会長が懲戒処分をした旨を一般に公表することがあります。

 監査人である会員が協会の懲戒処分を受けた場合には、監査基準委員会報告書260「監査役等とのコミュニケーション」(第16項、A30項)により、監査役等に、監査事務所の品質管理のシステムの整備・運用状況の概要を伝達する中で、遅滞なく、懲戒処分等について通知、指示又は勧告があった日とともに、懲戒処分等の対象、内容及び理由を伝達することになります。

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