2024年年頭所感 ~社会の期待に応え、信頼溢れる未来へ~
謹んで新年のお慶びを申し上げます。
平素より当協会の活動にご理解ご支援を賜り、心から御礼申し上げます。
2023年7月に、公認会計士制度は制定75周年を迎えました。社会・経済の環境が大きく変化する中、公認会計士がこれからも社会の期待に応え、変化に積極的に対応し、「信頼を創る」という価値を実現していくべく、当協会では本年も様々な施策に取り組んで参ります。
第一に、会計監査の信頼性確保や公認会計士の一層の能力発揮・向上を進めます。昨年4月には改正公認会計士法が施行されました。会計監査の信頼性確保や公認会計士の一層の能力発揮・向上といった法改正の趣旨を踏まえ、引き続き上場会社等監査人登録制度の厳格な運用や、多様な領域で活躍する公認会計士への支援、また、会計リテラシーの普及・定着等に努めてまいります。
さらに、経済の健全な発展に資するためには、資本市場における企業情報開示についても、制度全体を俯瞰し未来を見据えての在るべき姿を検討していく必要があります。2023年11月20日に「金融商品取引法等の一部を改正する法律」が成立し、本年4月から四半期開示制度の見直しが実施されます。このほかにも、企業と株主との対話促進を目的とした株主総会開催前の有価証券報告書の提出、資本市場におけるサステナビリティ情報開示の充実及びその信頼性の確保、また、企業の統合報告や会社法と金融商品取引法の法定開示書類との一元化など、社会からのニーズや検討すべき論点はまだ多数あります。当協会は、開示制度の一層の充実に向けて、引き続きステークホルダーと積極的に対話をしていくとともに、資本市場制度の担い手の一員として積極的な対応を図ってまいります。
最後に、皆様の益々のご健勝とご活躍を祈念し、年頭の挨拶とさせていただきます。