独立開業した公認会計士には、多様な業種・規模の中小企業などから経営管理、会計、税務、内部統制などにおいて、良きアドバイザー、パートナーとしてのサポートが求められています。
京都大学農学部卒業、豪ボンド大学ビジネススクール修了(MBA)、02年監査法人入所、 外資系企業など2社での勤務を経て、16年ナレッジセンターを設立
監査法人で監査業務に携わって、自分で物事を動かす側になりたいと考えるようになり、組織内会計士に転身。予算管理、経営企画など経営管理業務に10年携わった後、管理会計のナレッジセンターを起業しました。このように多様な働き方ができるのが、公認会計士の魅力の一つといえるでしょう。
管理会計を主軸としたのは、日本の企業にもっと活用してほしいという思いがあるからです。現在は、事業会社での実務経験をベースにコンテンツを開発して教育事業を手掛けるほか、3社の社外役員も務めています。管理会計実務というニッチな分野に絞っても、一つのテーマを企業向けなら研修やコンサルティング、個人向けには書籍やオンラインスクールと多重活用すれば、ビジネスの可能性はいくらでも広げられるものです。
起業したきっかけは出産でした。オンラインを多用すれば時間や場所の制限を少なくできますから、育児との両立を図り、キャリアを継続することが可能です。人数では文系出身者が多いかもしれませんが、数字が切り離せない仕事なので、むしろ数字感覚の鋭い理系出身者に向いているとも感じています。
公認会計士の資格はパスポートよりも強力な「ビジネス世界の外交旅券」といえ、それをどう生かすかは本人次第です。とはいえ、ひとりでできることは限られますから、公認会計士のコンテンツ発信をサポートするプロデュース業にも力を入れています。これからも自分の経験とスキルをフルに生かして、日本の会計リテラシー向上に貢献していきたいと思います。