大野聡子さん(ピクスタ株式会社 常勤監査役)

Q公認会計士を目指した経緯を教えてください

高校生の頃にバブルが崩壊し、大学に入ってから自分は専業主婦は向いていないと悟ったので、何か資格をとったほうが就職にも人生にもBetterだと考えました。会計士を選んだのは、小学校のころから算数(数学ではない)が得意だったので、数字を扱う仕事がいいなと思ったからです。

Q受験期間中の思い出を教えてください

合計で3回試験を受けましたが、最後の年に仲良くなったメンバーと、切磋琢磨した日々です。その時のメンバーとは、20年経ってもずっと友人関係が続いています。

Q公認会計士試験合格後の略歴を教えてください

朝日監査法人(現有限責任あずさ監査法人)に入社し、スタッフの頃は大きなメーカーとその子会社の監査を担当していたので、日本全国を飛び回っていました。会計士に合格してすぐに産休をとり、復帰後には品質管理の部署に長年いて、途中デューデリジェンスなどもやりながら、独立性関係の仕事をメインにやっていました。最後の数年は、金融事業部に異動し、金融機関の監査をしていました。そして、2014年に監査法人を飛び出し、今の会社の監査役に就任しました。

Q現在の仕事内容について教えてください

マザーズ上場会社の常勤監査役です。ベンチャー企業ですので、規模が小さかったりメンバーが若いこともあり、いわゆる監査役監査のみならず、経理や経営企画のメンバーに会計処理を教えたり、IR資料や開示書類の作成の相談に乗ったりするようなこともしています。最近では部長やリーダー向けに、会計や財務に関する社内研修なども行っています。

Q現在の仕事についてどのようにお感じになっていますか

監査法人にいたときとは全く違う種類のやりがいを感じています。専門家としての視点からアドバイスをしたり、一歩引いた立場から疑問を投げかけたりしながら、会社が成長していくにはどうしたらいいかを一緒に考え、会社が健全に成長するための役に立っているということを実感できるときが一番嬉しいです。

Q差支えない範囲内で家族構成を教えてください

主人と高校生の娘がいます。

Q仕事を行う上で心がけていることを教えてください

コーポレートガバナンスコードが出て以来、監査役に求められる役割が変わってきているように思います。従来のように、取締役の職務執行を監視するだけではなく、会社が健全に成長していくことを積極的にサポートすることが求められていると解釈していますので、自分から動いて情報を収集し、また知識や経験を惜しみなく提供するということを心がけています。 また、特に女性会計士の活躍の場が広がっていると思うので、若い女性の会計士に何かのヒントを与えられるようなこともできればと思い、任意の勉強会なども行っています。

Q会計・監査の知識が現在の業務にどのように活かされているか教えてください

監査役監査そのものはもちろんですが、上場準備の段階では、開示からJ-SOX、内部監査、規程の整備、予算管理、取締役会議事録の残し方など、社内において多方面でアドバイスをすることができ、監査法人時代に様々なクライアントさんの監査に携わってきた経験がかなり生きました。また、子会社の買収の際にも、M&Aの基礎知識がかなり役に立ったと思います。

Qキャリアビジョンを教えてください。また、キャリアを実現するための課題があれば教えてください

明確なキャリアビジョンはありません。時代の変化が著しいので、その時々の社会的な要請に合わせて柔軟なお仕事や働き方をしたいと思っています。そのために、幅広い知識と経験を身につけたいと思っています。会計士×女性×監査役経験×IPO経験という強みを生かしつつ、さらにこの掛け算の項を増やせるようにしていけるように、次のキャリアを考えるというイメージです。

Qワークライフバランス実現に向けて、工夫されていることはありますか

仕事内容的にも、会社環境的にも、オンラインで仕事ができる部分が多いので、特に意識しなくともワークライフバランスはとれていると思います。最近は、子供も大きくなって時間の融通も利くようになったので、ワークもライフもあまり明確に区別することなく過ごしています。

Q疲れた時の、「自分へのご褒美」はどんなものですか

美味しいお酒を飲むことと、テニスをすることです。

Qあなた自身がロールモデルとしている人はいますか

特定の方をロールモデルにするというよりは、この方の仕事に対する価値観が素敵だな、家族との距離感はこの方のバランスのとり方が上手だな、というように、部分部分でいろんな方の生き方や考え方を参考にするようにしています。

Q最近興味のあるトピックを教えてください(会計士業界以外のトピックでも可)

高齢化と人口減少が進む日本で、AIがどう世の中を変えていくのか、その時代において「人間が行うべき仕事」とは何か、また自分はどのように社会の一員として役に立てるのか、ということを意識することを考えることが増えてきました。

Q1か月間休暇が取れるとしたら、何をしたいですか

休暇とお金があったら、海外にテニス観戦ツアーに行きたいです。

Q公認会計士試験志望者へのメッセージをお願いします

これからの時代は、1つのスキルだけで一生を過ごせる時代ではないと思います。それでも自分の核となる絶対的なスキルがあることは、生きていく上での心理的な安心にもなりますし、数字のリテラシーがあることはどんな仕事をする上でも強みになると思います。その意味で、会計士の資格があるということは、非常にいいことではないかなと思います。

Q女性会計士へのメッセージをお願いします

専門職であるため仕事をしていく上では女性だから有利不利ということはないと思いますが、男性とは違う視点で物事を考えたり意見を言えたりするのは、社会や世の中のニーズが複雑化している場面において、強みになると思います。若い頃から頑張って勉強してきて働いてきた優秀な女性会計士が様々なところで活躍できるようになると、日本社会が活性化していく一助になれると思うので、一緒に頑張っていきましょう。

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