

「公認会計士試験」に合格した後、 実務補習所に入所して「実務補習」を受け、日本公認会計士協会の「修了考査」に合格し、併せて2年以上の実務経験を経て、公認会計士名簿に登録を受けることによって、晴れて「公認会計士」となります。

上のデータにあるように、職業別の合格者割合を見てみると、試験勉強に多くの時間を割くことができる学生、専修学校・各種学校受講生の合格者が7割近くとなっています。学生の皆さんにはぜひチャレンジをおすすめします。
(端数処理の関係で構成比の合計が100%でない)
実は中高生のときは勉強が苦手で、定期試験の成績がほぼ最下位のときもありました(笑)。大学受験で勉強のスイッチが入ったのですが、滑り止めの大学にしか合格できず、受験結果にはあまり達成感がありませんでした。「何かに挑戦したい!」となんとなく思っていたときに、父が公認会計士を目指していたことを思い出しました。大学入学後の4月、ぼんやりとですが、公認会計士を目指してみようかな、と思い、自分のやりたいことと合致しているのかの判断材料として、簿記を勉強をしてみたところ、面白いかも?!と感じたこともあって会計士を目指すことにしたんです。
勉強が苦手だった人が公認会計士に合格するって夢があるなあ。
私はすぐに行動に出るタイプ。始めるなら早いほうがいい!と思ったので、すぐに講座を申し込みました。勉強のスケジュールはTo do listを作って手帳で管理していました。1ヶ月の目標と目標達成のためにすべきことを決めて、それを日割り(週割り)にしていく感じです。
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試験を受けて実感したのは、「管理会計」「財務会計」の計算部分はすぐに伸びないので、早い段階から基礎をしっかり勉強すればよかったということ。1回目の試験に向けては基礎から応用までまんべんなく勉強しましたが、2回目の試験に向けては基礎中の基礎であるテキストの例題だけをしっかり勉強して、苦手な部分だけ問題集で補いました。
1回目は5月に短答式試験に合格して8月に論文式試験だったので勉強の時間が足りませんでした。短答式試験に合格しないと、論文式試験は受験できないので、論文式試験の勉強は短答式試験が終わるまで、講義以外では特にしていませんでしたし、しなくて良かったと思っています。論文式試験の勉強をしていても、短答式試験に受からなかったら元も子もないですから・・。私の場合、1回目の短答式試験で合格水準までほど遠かったので、2回目の短答式試験に向けて、短答式試験に特化した勉強をしていました。
短答式試験がほぼ合格水準、という人は、成績を維持しつつ、論文式試験を見越して勉強するのもいいと思います。この判断は人それぞれだと思いますが、自分のレベルにあった勉強をすべきだと思います。
論文式はとにかく文章を暗記して、それをパズルのように組み合わせていく感じなので、文章力がなくても暗記できれば大丈夫だと思います。 -
試験合格後、説明会と面接を約2週間で行って就職する監査法人が決まります。現在働いている監査法人を選択した決め手は、金融監査に強い監査法人であったことと、話してみて自分の雰囲気に合うなと思ったからです。仕事場では先輩に指導してもらいながら仕事をしています。実際に働いていて「実務補習期間中か」であったり「公認会計士か否か」かどうかはあまり区別されているようには感じません。仕事の内容は他のメンバーと同じです。
実務補習所では講義を受けたり、課題を提出したり。業務が忙しい時期には講義は無いのでそんなに負担にならないです。1年目は多い時で週に4回仕事終わりに実務補習所に行くこともありましたが、今は2年目なので2週間に1度くらいです。
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試験が難関な分、その後はある程度希望通り進めるってことね。
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大学生へのアドバイス
公認会計士に向いてると思うのは、諦めない人。負けず嫌いな人。試験範囲も広く、最初はできないことが多いんですが、それはみんな同じ。自分の弱いところに目を向けて地道に勉強していけば、きっと受かると思います。私はほかの人と同じことをするのがイヤで、みんなと一緒に就活するというのもイヤだったんです(笑)。色々な道があるけれど、私は公認会計士の道を選んでよかったなと思います。
これから取り組んでいきたいこと
公認会計士は会社全体を見て流れを追えるので面白い仕事だなと実感しています。
私はまだ2年目ですが、1年目のときから会社の偉い方と直接やりとりができるのも公認会計士の仕事ならではだと思います。女性の先輩方を見ていると、お子さんがいても働きやすい環境だなと感じるので将来も安心です。専門性を身に付けて、強みのある公認会計士になりたいと思います。

日本公認会計士協会(2018年制作)